食べ歩き抑制、条例制定も=「迷惑行為」と明記−神奈川・鎌倉
2019年04月21日08時21分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019042000235&g=eco
多くの観光客らでにぎわう神奈川県鎌倉市の小町通り(鎌倉小町商店会提供)
有名観光地を悩ませる「食べ歩き」。歩行中の飲食トラブルに業を煮やし、条例で「迷惑行為」と位置付けた自治体もある。
神奈川県鎌倉市は4月、マナーの向上を呼び掛ける条例を施行した。罰則こそ見送ったが、混雑した場所での食べ歩きは、ほかの観光客らの衣類を汚す恐れがある「迷惑行為」と明記した。
約360メートルにわたって飲食店や物販店などが立ち並び、1日5万〜6万人が訪れる市内の観光名所「小町通り」。鎌倉小町商店会によると、5年ほど前から、ごみが散乱したり、食べ歩きで店頭の商品が汚れたりするトラブルが目立つようになった。「売り物のスカーフにクレープを落とされた」「すれ違いざまに服を汚された」との苦情も寄せられるという。
商店会は、店側に「買ったらその場で食べ、ごみも捨てるように呼び掛けて」と要請。商店街に旗を掲げるなどしてマナー向上に力を入れる。
商店会会長の高橋令和さん(76)は、楽しみ方の一つだけに「食べ歩きを禁止にはできない。住民と観光客が共に、良かったと思える場所にしたい」と話している。