石油元売り大手の「出光興産」と「昭和シェル石油」が1日、経営統合します。石油元売り業界は3つのグループに集約されますが、若者の車離れなどでガソリンの需要が減る中、新たな事業の開拓が課題となります。
統合によって出光興産は昭和シェル石油を子会社化しますが、ガソリンスタンドのブランド名の「出光」と「シェル」は当面そのまま残ります。
売り上げは合わせて5兆8000億円に上り、最大手の「JXTGホールディングス」に次ぐ2位となります。
これで石油元売り業界は3位の「コスモエネルギーホールディングス」の3つのグループに集約されます。
各社は、若者の車離れや電気自動車へのシフトなどでガソリン需要の減少が見込まれる中、新たな事業の開拓を迫られています。
このため各社は、製油所の海外展開のほか、太陽光や風力、地熱といった再生可能エネルギー分野への投資、新たな化学製品の開発などに力を入れていく方針です。
一方で再編によって石油製品の価格競争が少なくなり、ガソリンなどの値段が下がりにくくなるという見方もあり、今後の価格動向も注目されます。
2019年4月1日 6時05分
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