日本で働く外国人の増加が見込まれる中、東京港区の寺院で、日本で亡くなったベトナム人たちを追悼する法要が営まれました。
この法要は、日本で暮らすベトナム人の支援に当たっている僧侶、ティック・タム・チーさんが活動の拠点としている東京港区の「日新窟」で毎年、営まれています。
寺院には、技能実習生や留学生などとして来日したあと、事故や、みずから命を絶って亡くなったおよそ140人のベトナム人がまつられ、10人余りの僧侶が法要を行いました。
参列したおよそ200人が手を合わせ、亡くなった友人や同僚などに、祈りをささげました。
また、おととし3月に殺害された千葉県松戸市の女の子の父親、レェ・アイン・ハオさんも姿を見せ、娘の遺影に線香をあげて早すぎる死を悲しんでいました。外国人材の受け入れが来月から拡大され、日本で働く外国人は今後も増加が見込まれています。
僧侶のタム・チーさんは、「外国人の労働者が増えることで日本の社会は、これから大きく変わっていくと思う。文化や宗教を超えた愛情を育むことで、安全で安心な社会になっていってほしい」と話していました。
法要に参列した人たちは
殺害された女の子の父親のレェ・アイン・ハオさんは、「もうすぐ事件から2年がたちますが、ずっとつらい気持ちです。弟は、姉がまだ生きていると思っていて、いまだに『お姉ちゃんはどこにいってるの』と聞いてきます。同じような事件が二度と起きないよう願っています」と話していました。
ことし3月、事故で亡くなった技能実習生と同じ職場で働いていたというベトナム人の女性は、「仕事を教えてくれる優しい友人でした。彼がいないのはとても寂しく、法要では、手を合わせながら涙が止まりませんでした」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190317/k10011851551000.html