毎日新聞 2019年3月12日 08時05分(最終更新 3月12日 08時05分
「化石のマチ」で知られる北海道沼田町の雨竜川河床で約30年前発見されたクジラの化石について
町教委は11日、ナガスクジラ科の新種と判明し「ヌマタナガスクジラ」と命名したと発表した。
町教委によると、生息していたのは中新世の約700万年前で、体長約10〜15メートルと推定。
土砂が付着した化石をクリーニングし、2016年から本格的な標本調査を進めてきた。
その結果、頭部の耳骨が突起し「丸みを帯びた同クジラ科の他の家系とは異なる新種」(田中嘉寛・大阪市立自然史博物館特別学芸員)と分かったという。
同町で新種の化石が確認されるのは、ヌマタネズミイルカの論文発表以来19年ぶり。
今回の化石は1989年7月8日、深川市の故・大堀三郎さん(当時74歳)が釣りに訪れた際、前頭骨や側頭骨、耳骨を見つけた。
同町は新種判明を記念した企画展を4月29日から11月3日まで町化石体験館で開催する。
入場無料。木村方一(まさいち)名誉館長は「子どもたちは人間に近い哺乳類に親しみ、太古の世界への想像を広げてほしい」と話した。
◇ ヌマタナガスクジラの復元標本。手をかざしたところが頭部で、この付近に耳骨がある=北海道沼田町化石体験館で2019年3月11日、渡部宏人撮影
「化石のマチ」で知られる北海道沼田町の雨竜川河床で約30年前発見されたクジラの化石について
町教委は11日、ナガスクジラ科の新種と判明し「ヌマタナガスクジラ」と命名したと発表した。
町教委によると、生息していたのは中新世の約700万年前で、体長約10〜15メートルと推定。
土砂が付着した化石をクリーニングし、2016年から本格的な標本調査を進めてきた。
その結果、頭部の耳骨が突起し「丸みを帯びた同クジラ科の他の家系とは異なる新種」(田中嘉寛・大阪市立自然史博物館特別学芸員)と分かったという。
同町で新種の化石が確認されるのは、ヌマタネズミイルカの論文発表以来19年ぶり。
今回の化石は1989年7月8日、深川市の故・大堀三郎さん(当時74歳)が釣りに訪れた際、前頭骨や側頭骨、耳骨を見つけた。
同町は新種判明を記念した企画展を4月29日から11月3日まで町化石体験館で開催する。
入場無料。木村方一(まさいち)名誉館長は「子どもたちは人間に近い哺乳類に親しみ、太古の世界への想像を広げてほしい」と話した。
◇ ヌマタナガスクジラの復元標本。手をかざしたところが頭部で、この付近に耳骨がある=北海道沼田町化石体験館で2019年3月11日、渡部宏人撮影