大塚家具、中国系企業の実質支配下に…経営陣刷新要求、久美子社長は父・勝久氏に泣きつき
https://biz-journal.jp/2019/03/post_27036.html ■ハイラインズの陳海波氏が新しいオーナー
今回の増資によって、筆頭株主が大塚家から中国のハイラインズに交代。派手な父娘ゲンカを演じながらも、創業以来続いてきた大塚家の支配は事実上、終わる。
中国企業にとって、日本の上場企業を手に入れるメリットは大きい。資金調達の打ち出の小槌とすることができるからだ。
窮余の策ともいえる資本・業務提携に対する投資家の視線は厳しい。2月15日の大塚家具の株価の終値は388円(前日比72円安)。
一時、380円(80円安)まで下がった。3月12日の終値は333円。
■久美子社長が父親へ和解呼びかけたワケ
久美子社長の唐突な父親との“和解”表明は、陳氏の意向によるものだ。
「いい家具を長く使う価値観は父と同じだ」とも述べた。
お家騒動がブランドイメージの悪化を招き業績不振に陥ったことから、勝久氏との関係改善で、ブランド力を回復させたいとの思惑がある。
しかし、「対決から一転して融和路線を打ち出したが、言葉だけが上滑りしている感がある」(会見に出席したジャーナリスト)と、冷ややかな声もある。
陳氏は久美子社長の続投を認める方針だが、「赤字を継続すれば続投できなくなる。今年は最低でもトントンにする必要がある」と全国紙のインタビューでクギを刺している。
ほかの取締役については、「3年間の実績を見れば、アドバイザーとして機能していない」と指摘。経営陣の大幅な入れ替えを示唆した。
3月25日に開かれる株主総会で“新しいオーナー”となる陳氏の主導により大塚家具の経営再建が図られることになるが、前途多難であることに変わりはない。