明治から大正時代に造られ、一般の立ち入りが禁じられている富津岬沖の人工島「第2海堡(かいほう)」への上陸ツアーが今春から本格的に実施されることになった。国が昨年、試行的に上陸ツアーを実施し、安全性を確認した。ツアーの窓口や日程調整を行う組織も作られ、早ければ4月にも申し込みが始まる見込みだ。地元の千葉県富津市では、貴重な歴史遺産を観光資源として活用する動きが活発化している。
市によると、海堡は首都防衛のための海上要塞ようさいとして富津岬と対岸の観音崎(神奈川県横須賀市)を結ぶ東京湾上の3か所に建設され、砲台や観測所などの軍事施設が置かれた。大正時代に造られた第3海堡はすでに撤去され、第1と第2は国が管理しているが、いずれも一般の立ち入りは禁止されている。
富津岬から約3・8キロの東京湾中央に位置する第2海堡は広さ約4万1000平方メートルで、東京ドームの面積の9割ほど。砲台などは撤去されているが、護岸工事が行われ、船が接岸できるようになっている。
国土交通省関東地方整備局は昨年、観光振興策の一環で地元自治体や関係機関とともに第2海堡への試験的な上陸ツアーを計22回実施。安全性を確認するとともに、ツアーの需要も調べた。
2月には、ツアー日程などの調整を円滑に進めるため、横須賀、富津両市の観光協会や旅行業団体などで「東京湾海堡ツーリズム機構」を組織した。今後は同機構を窓口に、3月下旬から旅行業者のツアー企画を受け付ける。ツアーへの申し込みが可能になるのは、4月以降の見込みだ。
同局港湾計画課は「官民が連携して実施するツアーを通じて、第2海堡の歴史的背景などを、より多くの人に知ってほしい」と話す。
こうした中、富津市は3月24日の午前と午後の2回、第2海堡に1時間ほど滞在する市民限定のツアーを初めて実施する。
定員各60人、参加費は税込み3000円。往復はがきに、希望する便(午前か午後)と参加者全員の住所、氏名、生年月日、電話番号を記入して
全文
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190306-OYT1T50130/
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市によると、海堡は首都防衛のための海上要塞ようさいとして富津岬と対岸の観音崎(神奈川県横須賀市)を結ぶ東京湾上の3か所に建設され、砲台や観測所などの軍事施設が置かれた。大正時代に造られた第3海堡はすでに撤去され、第1と第2は国が管理しているが、いずれも一般の立ち入りは禁止されている。
富津岬から約3・8キロの東京湾中央に位置する第2海堡は広さ約4万1000平方メートルで、東京ドームの面積の9割ほど。砲台などは撤去されているが、護岸工事が行われ、船が接岸できるようになっている。
国土交通省関東地方整備局は昨年、観光振興策の一環で地元自治体や関係機関とともに第2海堡への試験的な上陸ツアーを計22回実施。安全性を確認するとともに、ツアーの需要も調べた。
2月には、ツアー日程などの調整を円滑に進めるため、横須賀、富津両市の観光協会や旅行業団体などで「東京湾海堡ツーリズム機構」を組織した。今後は同機構を窓口に、3月下旬から旅行業者のツアー企画を受け付ける。ツアーへの申し込みが可能になるのは、4月以降の見込みだ。
同局港湾計画課は「官民が連携して実施するツアーを通じて、第2海堡の歴史的背景などを、より多くの人に知ってほしい」と話す。
こうした中、富津市は3月24日の午前と午後の2回、第2海堡に1時間ほど滞在する市民限定のツアーを初めて実施する。
定員各60人、参加費は税込み3000円。往復はがきに、希望する便(午前か午後)と参加者全員の住所、氏名、生年月日、電話番号を記入して
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