2019年3月6日 11時47分
CNN.co.jp
シリア東部(CNN)過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の戦闘員約500人が5日、米国の支援するシリア反体制派「シリア民主軍(SDF)」に投降した。シリア東部では、最後まで残ったISISの拠点バグズの奪還に向け、SDFなどが攻勢を強めている。
イラクとの国境に近い同地では、この数週間、米軍率いる有志連合による空爆が続き、住民が大量に避難している。SDF広報によると、バグズを脱出した人は5日だけで3500人に上った。過去2日間の合計は6000人を超え、今後さらに増える見通しだという。
先月攻勢が始まった時点でSDFは、同地に残る民間人は1500人程度、ISIS戦闘員は500人程度との見方を示していた。しかし作戦が進むにつれ、残っていた人数はその想定を大幅に上回ることがはっきりしてきた。
SDFの司令官によると、ISISは最後の拠点を守るために激しく抵抗し、誘導ミサイルやトンネル網を使って攻撃を仕掛けている。戦闘慣れしているメンバーも残っており、戦闘員の妻や子どもたちが人間の盾として利用されているという。
バグズを奪還すれば、かつて「カリフ国」を名乗ってイラクとシリアで勢力を拡大したISISによる支配は終結する。
最盛期にはおよそ770万人がISISの支配下にいると推定されていたが、年間収入はピーク時の2014年から16年にかけて半減。それでも国連の推計では、18年7月の時点でイラクとシリアにはまだ2万〜3万人のISISメンバーがいると見られていた。
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