臓器取引を抑制する法案 全会一致で議決=カナダ下院委員会
2019年03月01日 17時00分
https://www.epochtimes.jp/2019/03/40832.html
カナダ下院の外交・国際発展常設委員会は2月27日、人道性が疑われる国際的な臓器取引を抑制する修正法案S-240を全会一致で議決した。
S-240法案は、刑法と移民法に関連する。刑法では、カナダ人が海外渡航先で臓器提供(ドナー)側の同意が証明されないまま移植手術を受けることを刑罰対象とする。また、非人道性が疑われる臓器の強制奪取に関わった人物が、カナダに移民または難民として入国することを禁止する。
S-240法案は、すでに2018年10月に上院を通過しており、今後は下院議会の最終読会に提出される。両院可決に向けて働きかける保守党のガーネット・ジェニュイス(Gernett Genuis)議員は「中国では政治的な理由で拘束されている人々が生きたまま臓器を摘出されている。カナダの法案はこの状況に対応するものだ」
ジュニュイス議員によると、カナダでは異なる政党の議員らがこの十年以上にわたり、同類の法案を4回提案しているが、両院可決には至らなかった。同議員は、今回の成立を強く期待している。
リベラル派の自由党議員、ボーリス・フシスネブスキー(Borys Wrzesnewskyj)氏は、同国デービッド・マタス弁護士とデービッド・キルガー元閣僚の功績を称える。両氏は2006年に発表した調査報告「中国臓器狩り」で、中国当局が無実の罪で収監された人々から臓器を摘出していると結論付けた。両氏は、中国移植病院や衛生部(厚生労働省)の資料、元収監者や元病院関係者らの証言などを元に軍部、衛生部、病院、政府当局が連携する大規模で系統的な臓器収奪があると推測している。
報告書では、法輪功学習者、チベット民族、ウイグル族、政治異見者などが主な犠牲者だという。新疆の収容施設に入所していたカザフスタン籍の男性は2018年12月、英ロンドンで開かれた人民法廷で、中国共産党当局による臓器収奪問題はカザフスタンにいても「嫌というほど耳に入ってくる」と証言した。
※中略
移植渡航を違法あるいは抑制する法案を可決した国は、台湾、スペイン、イタリア、ノルウェーなどがある。日本では2月10日現在までで、73の県市町村議会で意見書が中央政府に提出されている。
(編集・佐渡道世)
2019年03月01日 17時00分
https://www.epochtimes.jp/2019/03/40832.html
カナダ下院の外交・国際発展常設委員会は2月27日、人道性が疑われる国際的な臓器取引を抑制する修正法案S-240を全会一致で議決した。
S-240法案は、刑法と移民法に関連する。刑法では、カナダ人が海外渡航先で臓器提供(ドナー)側の同意が証明されないまま移植手術を受けることを刑罰対象とする。また、非人道性が疑われる臓器の強制奪取に関わった人物が、カナダに移民または難民として入国することを禁止する。
S-240法案は、すでに2018年10月に上院を通過しており、今後は下院議会の最終読会に提出される。両院可決に向けて働きかける保守党のガーネット・ジェニュイス(Gernett Genuis)議員は「中国では政治的な理由で拘束されている人々が生きたまま臓器を摘出されている。カナダの法案はこの状況に対応するものだ」
ジュニュイス議員によると、カナダでは異なる政党の議員らがこの十年以上にわたり、同類の法案を4回提案しているが、両院可決には至らなかった。同議員は、今回の成立を強く期待している。
リベラル派の自由党議員、ボーリス・フシスネブスキー(Borys Wrzesnewskyj)氏は、同国デービッド・マタス弁護士とデービッド・キルガー元閣僚の功績を称える。両氏は2006年に発表した調査報告「中国臓器狩り」で、中国当局が無実の罪で収監された人々から臓器を摘出していると結論付けた。両氏は、中国移植病院や衛生部(厚生労働省)の資料、元収監者や元病院関係者らの証言などを元に軍部、衛生部、病院、政府当局が連携する大規模で系統的な臓器収奪があると推測している。
報告書では、法輪功学習者、チベット民族、ウイグル族、政治異見者などが主な犠牲者だという。新疆の収容施設に入所していたカザフスタン籍の男性は2018年12月、英ロンドンで開かれた人民法廷で、中国共産党当局による臓器収奪問題はカザフスタンにいても「嫌というほど耳に入ってくる」と証言した。
※中略
移植渡航を違法あるいは抑制する法案を可決した国は、台湾、スペイン、イタリア、ノルウェーなどがある。日本では2月10日現在までで、73の県市町村議会で意見書が中央政府に提出されている。
(編集・佐渡道世)