https://mainichi.jp/articles/20190226/k00/00m/040/077000c
夕日が美しく「恋人の聖地」として知られる愛媛県伊予市の松山自動車道・伊予灘サービスエリア(SA)で、
カップルが愛を誓って南京錠を取り付ける鉄柵「ハートロックフェンス」が3月1日以降に撤去される。
十数年の間に付けられた数千個の錠の重みで、安全上支障があると判断した。
高台にある同SAは夕日や夜景が美しく、2008年にNPO法人「地域活性化支援センター」がプロポーズにふさわしい「恋人の聖地」に高速道路関連施設として初めて認定した。
管理する西日本高速道路愛媛高速道路事務所によると、南京錠は十数年前からSA内の展望スペースのフェンスに付けられていたが、
認定を機に鍵のモニュメントを制作し、フェンスも約10メートルに延長して集客に活用してきた。
一方で、長年の風雨でフェンスの老朽化も進行し、倒壊などの恐れが出てきたという。
フェンスには「この愛が永遠でありますよーに」など思いの書き込まれた南京錠が、大量に掛けられている。
「長年の『愛の重み』に耐えきれなくなったが、いろいろ思いがこもったものなので」と担当者。
取り外した錠は当面保管し、希望者には返却するという。
「愛の南京錠」は世界各地で00年代ごろから大流行。フランスのセーヌ川にかかる橋「ポンデザール(芸術橋)」では安全や景観面から15年にパリ市が全面撤去する事態にもなった。
◇ 大量の南京錠が取り付けられた伊予灘サービスエリアのフェンス=愛媛県伊予市宮下で2019年2月23日午後4時46分
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