卓球・水谷、なぜサングラス姿でプレー 「ボールが…」
2019年2月24日19時15分
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卓球のTリーグで24日、水谷隼(東京)がサングラスをかけて登場した。
海外のプロリーグを渡り歩いてきた水谷隼(東京)にとって「ずっと夢だった」という新リーグ1年目。レギュラーシーズンの最終戦を快勝で締めくくった。「選手のレベル、観客、運営も、想像以上に素晴らしかった」。試合後は観客との記念撮影やサイン会などが行われ、昨年10月の開幕当初は目立たなかったファンとの交流も活発になってきた。
同時に、エンターテイメント性を高めた結果の課題も浮き彫りになった。水谷はこの日初めて、サングラスをかけてコートに立った。原因はコート周りのLED広告看板だ。「看板の文字もボールも白いので、ボールが一瞬、消えてしまう」。昨年の全日本選手権から特に違和感を感じるようになったといい、昨春の世界団体選手権でも試合で度が入ったメガネをかけたことがあった。
LED看板は演出を派手にする卓球界全体の傾向だ。海外ではさらに会場の照明を落とし、台の周辺だけ明るくなることが多い。「台も反射するのでさらに見づらくなる」。1月の全日本選手権で史上最多の10度目の優勝を決めた直後に「来年の東京五輪で日本代表を退く」と話した理由の一つでもあるという。
卓球はボールの回転を瞬時に見極めなければならない。「ボールが見えづらいのは、他の選手も言っている。改善して欲しい」と水谷。卓球界全体に波及するような改善策を、Tリーグで試してほしい。(前田大輔)