https://r.nikkei.com/article/DGXMZO41656530S9A220C1CC1000?s=0
2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が、大会期間中に競技会場の敷地全体を禁煙とする方向で検討していることが22日、大会関係者の話で分かった。国際オリンピック委員会(IOC)の掲げる「たばこのない五輪」の実現を目指す。
IOCは1988年から五輪の会場を禁煙とし、2010年には世界保健機関(WHO)と「たばこの煙のない五輪」の推進で合意。五輪開催地では、飲食店などの屋内全面禁煙が広がった。国内でも東京都で18年6月、飲食店などを原則として屋内禁煙とする受動喫煙防止条例が成立し、五輪前の20年4月に全面施行される。
組織委はこうした状況を踏まえ、東京大会では競技会場の敷地内全体で新たな喫煙所は設けず、既存の喫煙所があった場合でも、大会中は閉鎖して使えないようにする方向だ。
18年の平昌冬季五輪では一部で、禁煙のはずの会場内で喫煙する姿が見られたほか、たばこの吸い殻のポイ捨てが問題視されるケースもあったという。東京五輪でも観客やスタッフの理解を進め、実効性をどう担保するかが鍵となりそうだ。