千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡し、傷害容疑で両親が逮捕された事件で、県柏児童相談所の対応などを検証する県の第三者委員会の初会合が21日、県庁で開かれた。柏児相による一時保護解除の判断やその後の見守りのあり方などを中心に問題点を洗い出し、再発防止策をまとめる。
会議の冒頭、森田健作知事は「県の対応の問題点をしっかり検証し、徹底的な究明を通じて再発防止を実施していく」と強調。委員に詳細な検証と具体的な再発防止策を求めた。
その後、会議は非公開となり約1時間半行われた。第三者委は学識経験者や弁護士、医療関係者ら8人で構成。委員長は児童虐待問題の専門家養成に取り組む「子どもの虹情報研修センター」(横浜市)の川崎二三彦センター長が務める。
終了後に会見した川崎委員長は「3月をめどに、なるべく早く次回の委員会を開催し、あわせて関係機関のヒアリングも行いたい」と話した。今後、月1回程度をめどに委員会を行うとしている。
柏児相は、心愛さんが学校アンケートで父親の勇一郎容疑者(41)からの暴力を訴えた翌日の平成29年11月7日に心愛さんを一時保護し、親族宅での生活を条件に12月27日に一時保護を解除。30年2月、心愛さんに書かせたとみられる「叩かれたというのは嘘」との書面を勇一郎容疑者に見せられ、押し切られる形で自宅に帰す決定をしたことなどに批判が出ている。
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栗原心愛さんが死亡した事件で、千葉県の第三者委員会による検証作業が21日、始まった。同県は平成16年8月、松戸市で当時14歳の中学2年の男子生徒が家族らの虐待で死亡した事件以降、5件の答申・報告書をまとめているが、今回の事件でも過去に提示された改善策が十分守られておらず、実効性ある対策をまとめ切れるかが焦点になる。
心愛さんの事件では、一時保護が解除され、心愛さんが親族宅にいた平成30年2月、父親の勇一郎容疑者が心愛さんが書いたとする「お父さんに叩かれたというのは嘘」との書面を県柏児童相談所に提示。児相は信憑(しんぴょう)性を疑いながらその2日後に心愛さんを自宅に戻す決定をし、3月に心愛さんから「父に書かされた」と明かされた後も再度の保護などに踏み切らなかった。
また、心愛さんが自宅に戻った後は一度も家庭訪問を行っておらず、死亡3日前の今年1月21日に長期の休みを把握しても特段の対応を取らなかった。
26年11月に市原市で生後8カ月の男児が実父による虐待で死亡した事件を受けた県の第4次答申では、児童の安全確認を直接目視で行うことや、家庭復帰後の家庭訪問を事前連絡なしで行うことなどが再発防止策として盛り込まれた。
だが、今回の事件では、昨年12月下旬に冬休みに入って以降、心愛さんが遺体で発見されるまで約1カ月間、目視による安全確認はなされず、家庭訪問も約11カ月間行われていなかった。
「事前連絡なしの家庭訪問」は、25年1月公表の県の第3次答申にも盛り込まれており、累次にわたる答申内容が現場で守られていなかったことになる。
心愛さんの事件を受け、同県の森田健作知事は「県の責任はこういうことを二度と起こさないように、しっかりとやること」と強調するが、再三指摘された改善策を生かせず、再び児童虐待死事件を引き起こした県の責任は極めて重い。
いかに実効性のある対策をまとめ、それを現場に実行させるか。第三者委がまとめる再発防止策に、厳しい視線が注がれている。(永田岳彦)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190221-00000609-san-soci
2/21(木) 20:48、産経新聞
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