函館市などが高齢者移住の受け皿として市内日吉町に整備した「函館日吉コミュニティエリア(コンテ日吉)」の中核を担う特別養護老人ホームで、入所者が定員に満たない状況が続いている。運営する社会福祉法人が昨秋の満床(100床)達成を目指していたが、昨年12月時点の入所者数は定員の半分に満たない39人。必要な職員が確保されておらず、約40人が入所待ちとなっている。
特養の入所者は、社会福祉法人「善智会」(現・函館みらい会)が昨年6月に受け入れを開始。昨夏段階で定員の4分の1程度しか入所しておらず、満床を目指していた昨年9、10月以降も、入所が遅々として進んでいない。
主な要因は職員不足だ。介護保険法は定員100人の特養に対し、少なくとも33人の職員が必要と規定している。これに対し、コンテ日吉の特養の職員数は51人。法の基準は満たしているものの、実際には基準以上の職員を集めなければ、安全性やサービスの質を確保できないという。同規模のお年寄りを受け入れている市内の他の特養の中には、職員約80人を確保している施設もある。
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