生協従業員が過労死 遺族と和解
12月11日 16時18分
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20181211/0010588.html
大阪の生活協同組合で働いていた54歳の男性が去年、長時間労働で過労死しました。
遺族は損害賠償を求める訴えを起こそうとしていましたが、生協が安全への配慮を怠ったことを認め、再発防止策を約束したことから和解しました。
過労死したのは「生活協同組合おおさかパルコープ」の大阪・都島区の店舗で働いていた石井隆治さん(当時54)です。
石井さんは去年3月、心臓の病気で亡くなり、直前の2か月間の時間外労働時間の平均が80時間を超えていたことなどから労災認定されました。
遺族の弁護士によりますと畜産部門の責任者として冷凍庫に1日に何度も出入りするなど過酷な労働環境にもかかわらず、毎日、定時に仕事を終えたように自己申告し、サービス残業を続けていたということです。
遺族は損害賠償を求める訴えを起こそうとしていましたが、生協が従業員に対する安全配慮を怠ったことを認め、謝罪したことなどから11日、和解しました。
生協は勤務管理の方法を改めるなどの再発防止策を約束し、解決金を支払うということです。
記者会見した石井さんの弟は「兄は辛抱強い性格だったので、よほど我慢していたと思う。今回の和解をきっかけに、従業員が働きやすい環境で勤務できるようになると思っています」と述べました。