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EUが離脱協定案など正式承認 英議会の承認は不透明
2018年11月26日 5時44分英 EU離脱
イギリスの離脱をめぐってEU=ヨーロッパ連合は臨時の首脳会議を開き、イギリスと合意した離脱協定案などを正式に承認しました。協定案は今後、イギリスとEUの議会に諮られることになりますが、イギリスでは合意の内容に対する不満が根強く、議会が承認するかは依然不透明です。
EUはアイルランドの国境問題など離脱の条件を定めた離脱協定案と、離脱後の双方の関係の大枠を定めた政治宣言案でイギリスと合意したことを受けて、25日臨時の首脳会議を開きました。
会議後の記者会見で、EUのトゥスク大統領は各国が合意内容を支持し、EUとして離脱協定案と政治宣言案を正式に承認したと明らかにしました。
またイギリスのメイ首相は、国内で合意への批判が出ていることを念頭に「あらゆる交渉ですべてのものを手にすることはできない。この合意は国益にかなうものだ」と述べ、理解を求めました。
離脱協定案は今後、イギリスとEUの議会に諮られることになりますが、イギリスでは合意の内容に対する不満が根強く、承認されるかどうか依然不透明です。
EUのユンケル委員長は今後、合意の内容についてイギリス側と再交渉をする可能性があるかという質問に対し、「これが、可能なかぎり最善の合意だ」と述べ、再交渉には応じないと明言しました。
英メイ首相「重要な採決をクリスマス前に実施」
首脳会議のあと記者会見したイギリスのメイ首相は、国内で合意への批判が出ていることを念頭に「あらゆる交渉ですべてのものを手にすることはできない」としたうえで、「国民投票で示された民意を実現し、国民が大事に思うことを守ったこの合意は国益にかなうものだ」と述べ、その意義を強調しました。
そして、「これから数週間にわたって国を挙げての議論が始まる。近年にない重要な採決をクリスマス前に実施する」と述べ、年内に議会の承認を求める考えを示しました。
議会では、野党のみならず与党議員からも反対の声が上がっていますが、メイ首相は「国民がともに未来に向けて歩みを進めるのか、それともさらなる分断と混乱を求めるのか。議員にも国民にも全身全霊で訴えていきたい」と述べました。
メイ首相は議会が否決した場合、再び国民投票を行うことや、協定の修正をEU側に求めることについて否定する一方、みずからの進退については「この合意を通すことに集中する」と述べ、言及を避けました。
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