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2018/11/12(月) 08:14:36.02ID:CAP_USER9中国は最新の「歩行認識」ソフトウエアの導入を開始している。これは、体型や歩き方だけで人を識別することができる高度先端技術に基づく監視システムだ。
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AP通信によれば、このソフトウエアは顔が映っていない映像からでも、被写体を確実に特定することができる。
中国共産党は人工知能とデータに基づくセキュリティ・インフラの構築を進めており、歩行認識ネットワークはすでに北京と上海の街で市民の監視に使われている。
この歩行認識システムを開発した中国ウェイトリックス社のファン・ヤンジェンCEOによれば、同社のカメラは50メートル離れた場所にいる顔の見えない人物を識別できるという。
「身元を割り出すのに、本人の協力は必要ない」と、ファンは言う。「わざと足をひきずったり、大股で歩いたり、前かがみになったりしても、歩行認識ソフトはだまされない。身体全体のすべての機能を分析しているからだ」
中国ではすでに顔認識テクノロジーが実用化されている。政府が全国に設置した顔認識技術に基づく監視ネットワークは、交通規則を無視して道路を横断する歩行者に罰金を課したり、危険運転を発見して罰したり、祭りやコンサートなど人が集まる場所で群衆のなかから犯罪者を発見するといった用途に使われている。
■既存の監視システムを強化
中国共産党が構築した監視カメラシステムは非常に高度な機能を備えている。顔認識カメラはデータベースに接続されており、ソフトウエアで容疑者を特定し、その連絡先を割り出して罰金の支払いを命じるメッセージを送信することができる。
しかし、このシステムが正しく機能するためには、顔の高解像度のクローズアップ画像が必要になる。歩行認識テクノロジーは、容疑者の特定に必要な欠落部分を埋める役に立つだろう。
ウェイトリックスの歩行認識システムでは、動画のなかから人物の輪郭を抜き出し、歩き方のモデルを作成する。10分間の映像のスキャンに約10分かかるが、精度は94%だと、ファンは言う。リアルタイムで人を識別することはまだできないが、同社は先ごろ、さらなる開発を進める資金として1450万ドルを調達したという。
AP通信によれば、政情不安定な新疆ウイグル地区の行政当局は、歩行認識技術に関心を示している。
地域の宗教や伝統を抑圧し、中央への忠誠心を育てるという政府の方針のもと、新疆ウイグル地区に住むイスラム教徒は、すでに厳しい監視下におかれている。
当局は地元住民の管理を強化するために、さまざまなテクノロジーを駆使してきた。調査官が住民の情報に素早くアクセスできるように、家の外壁にQRコードを貼り付けるといった手法も使われている。
日本やイギリス、アメリカの科学者も歩行認識ソフトウエアを研究しているが、この技術を商業化しようとする企業はほとんどない。だが全国民の社会的統制をめざす中国政府が相手なら、確実に大儲けできるビジネスになるだろう。
イギリスのテレグラフ紙によると、中国の国内治安対策への支出は過去10年間で3倍に増え、2017年に1790億ドルを超えた。これには13憶の国民を守り、管理する包括的なハイテク検閲システム「金盾プロジェクト」の開発という中国政府の壮大な計画が関わっている。
しかし、歩行認識は必ずしもジョージ・オーウェルが小説『1984年』で描いた「ビッグブラザー」を思わせる陰湿な監視にだけ使われるテクノロジーではない、とファンは言う。たとえば、困っている負傷者や高齢者をいち早く発見、救助するといった使い道もある、と彼は指摘した。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181107-00010004-newsweek-int