富士通は2018年11月6日、組み合わせ最適化問題を解く専用コンピューター「デジタルアニーラ」の第2世代品を18年12月から提供すると発表した。専用の大規模集積回路(LSI)は第1世代品の100倍のスピードを備えるものを開発し組み込んだ。解ける問題の最大規模は8倍、最高精度は4倍にそれぞれ向上した。
組み合わせ最適化問題の最大規模を8192ビット、最高精度を64ビットに高めた。化学分野のように規模を優先するか、金融分野のように精度を優先するかを選択できる。第1世代のデジタルアニーラのLSIは規模が1024ビット、精度が16ビットだった。同社は第2世代のデジタルアニーラを12月にクラウドサービスとして提供を始める。19年第1四半期には企業向けのデジタルアニーラ本体の販売も開始する。
富士通で人工知能(AI)サービスを担当する吉澤尚子執行役員常務は「第1世代品の計算規模で低分子創薬に使えることを確認したが、技術検証でとどまりがちだった。第2世代品であれば(より大規模な計算能力が必要な)中分子創薬に応用できるようになり、業務での本格的な利用が見えてくる」と話す。19年度には複数のLSIを組み合わせて計算規模を最大100万ビットまで拡張する技術を導入する計画だ。
写真=デジタルアニーラの第2世代品を紹介する富士通の吉澤尚子執行役員常務
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37464100X01C18A1000000/
組み合わせ最適化問題の最大規模を8192ビット、最高精度を64ビットに高めた。化学分野のように規模を優先するか、金融分野のように精度を優先するかを選択できる。第1世代のデジタルアニーラのLSIは規模が1024ビット、精度が16ビットだった。同社は第2世代のデジタルアニーラを12月にクラウドサービスとして提供を始める。19年第1四半期には企業向けのデジタルアニーラ本体の販売も開始する。
富士通で人工知能(AI)サービスを担当する吉澤尚子執行役員常務は「第1世代品の計算規模で低分子創薬に使えることを確認したが、技術検証でとどまりがちだった。第2世代品であれば(より大規模な計算能力が必要な)中分子創薬に応用できるようになり、業務での本格的な利用が見えてくる」と話す。19年度には複数のLSIを組み合わせて計算規模を最大100万ビットまで拡張する技術を導入する計画だ。
写真=デジタルアニーラの第2世代品を紹介する富士通の吉澤尚子執行役員常務
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37464100X01C18A1000000/