海水浴場での危険運転や大音量の騒音が問題視されており、今年7月には神奈川県横須賀市の野比海岸沖で男性が水上オートバイに衝突される事故も起きた。
同保安部は逗子海岸を中心に合計146隻に対し、立ち入り検査を実施した。
逗子市の逗子海岸はスタンドアップパドルボード(SUP)やヨットなど、マリンスポーツの愛好者でにぎわい、レッスンも盛んだ。
だが、最近は一部の悪質な水上オートバイに頭を悩ませることもある。「手荒な運転だ」「騒音もすごい」「引き波で転覆しそうになる」。
30〜40台が海上にひしめきあうような時もあるという。
三浦半島などを管轄する同保安部管内でも近年、水上オートバイに関する苦情件数が増加していた。
昨年は遊泳者らから多い日で1日に5〜6件の水上オートバイに関する苦情が寄せられた。
遊泳エリアのそばで故意に波しぶきを上げるなどの危険行為の通報も多く、ヨットなどを取り囲むケースも。
他にも、管内では大音量を響かせる騒音苦情、定期運航フェリーの運航を妨害する事案もあった。
管内の事故件数でみると、昨年までの5年間で15件発生した。
今年7月には野比海岸沖で男性が水上オートバイに衝突されて頭部を12針縫う大けがを負い、運転手はそのまま逃走した。
藤沢市の江の島では、2020年の東京五輪セーリング競技を目前に控える。
付近の定置網などへの影響の懸念もあり、同保安部は7〜8月にかけ、全国でも異例の水上オートバイ集中取り締まりを実施した。
逗子海岸などを対象に決め、海事関係法令や県迷惑防止条例に違反していないか、25回にわたり取り締まりを実施した。
146隻に立ち入り検査を実施し、無免許や船舶検査証書の不携帯などで4件を検挙。
2回受けると検挙される「警告」も47件出した。
逗子市も昨年から、逗子海岸の水上オートバイの禁止区域を拡大し、ブイを設置するなど対策を進めている。
ただ、地元の遊泳者からは依然として水上オートバイへの不安の声が上がる。
同保安部は「五輪セーリング競技も控え、海の秩序維持が課題。
取り締まりの効果は出ていると思うが、まだ道半ばだ」と話し、来年以降も引き続き取り締まりを強化する方針だ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181017-00000021-mai-soci
10/17(水) 10:12配信
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