◆インド、米との「関係深化の好機」も…ロシアとの関係は維持 「対中牽制」にも消極的
初の米国との外務・防衛閣僚協議(2プラス2)について、インドは安全保障面での連携強化の好機と捉えて準備を進める。
ただ、対米傾斜でロシアとの関係が後退することは避けたい意向で、回復基調にある中国との関係も無視できない。
米国との関係深化を計る一方、各国とのバランスに腐心する展開になりそうだ。
今回の協議を通じてインドは、米国との連携を具体的に深化させたい思惑がある。
インド外務省関係者によると、通信の互換性などに関する協定を締結する見通しのほか、バーレーンに展開する米海軍第5艦隊への司令官派遣も実現させたい意向だ。
一方で、兵器や装備品の輸入元として米国の存在感が高まることに前向きではあるが、ロシアとの取引停止は望んでいない。
ストックホルム国際平和研究所の調査によると、インドの2013〜17年の武器輸入はロシアからが62%を占め、米国(15%)を大きく引き離す。
「ロシアとインドは古い友人だ」とはモディ首相自身の言葉でもある。
さらに、4月の中印首脳会談以降、モディ政権は中国との関係修復に取り組んでいる最中で、米国との連携強化が「対中牽制(けんせい)」という文脈で解釈されることには消極的だ。
21日には中国の魏鳳和(ぎ・ほうわ)国防相がインドを訪問し、国防当局間の協力拡大で合意したばかりだ。
単純に米国との接近を計るわけではなく、外交筋は「各国に配慮して、したたかに協議を進めるようだ」と分析している。
産経ニュース 2018.8.30 23:54
https://www.sankei.com/world/news/180830/wor1808300019-n1.html
初の米国との外務・防衛閣僚協議(2プラス2)について、インドは安全保障面での連携強化の好機と捉えて準備を進める。
ただ、対米傾斜でロシアとの関係が後退することは避けたい意向で、回復基調にある中国との関係も無視できない。
米国との関係深化を計る一方、各国とのバランスに腐心する展開になりそうだ。
今回の協議を通じてインドは、米国との連携を具体的に深化させたい思惑がある。
インド外務省関係者によると、通信の互換性などに関する協定を締結する見通しのほか、バーレーンに展開する米海軍第5艦隊への司令官派遣も実現させたい意向だ。
一方で、兵器や装備品の輸入元として米国の存在感が高まることに前向きではあるが、ロシアとの取引停止は望んでいない。
ストックホルム国際平和研究所の調査によると、インドの2013〜17年の武器輸入はロシアからが62%を占め、米国(15%)を大きく引き離す。
「ロシアとインドは古い友人だ」とはモディ首相自身の言葉でもある。
さらに、4月の中印首脳会談以降、モディ政権は中国との関係修復に取り組んでいる最中で、米国との連携強化が「対中牽制(けんせい)」という文脈で解釈されることには消極的だ。
21日には中国の魏鳳和(ぎ・ほうわ)国防相がインドを訪問し、国防当局間の協力拡大で合意したばかりだ。
単純に米国との接近を計るわけではなく、外交筋は「各国に配慮して、したたかに協議を進めるようだ」と分析している。
産経ニュース 2018.8.30 23:54
https://www.sankei.com/world/news/180830/wor1808300019-n1.html