家具製造販売大手ニトリホールディングス(札幌市)が、北海道小樽市の高級老舗旅館「銀鱗荘」の所有権を取得し、宿泊業に参入する。子会社の「ニトリパブリック」が20日から旅館の運営を引き継ぐ。歴史的な建造物を守り、小樽の観光振興を図っていくとしている。
銀鱗荘は、ニシン漁の大網元が1873年に余市町に建設した鰊にしん御殿で、1939年に小樽港東端にある海抜60メートルの高台・平磯岬に移築され、料亭旅館として開業した。86年以降には大規模な改修を行い、料亭・温泉旅館になった。重厚な瓦ぶきの屋根や室内の柱に明治期の雰囲気が残っており、外国人観光客に人気がある。
ニトリは、銀鱗荘の所有権を持つ東京の観光レジャー開発会社から売却を持ちかけられていた。本業と異なるため、当初は断っていたが、歴史的な建造物を守る社会貢献の一環として、今年6月末に土地と建物を買い取った。従業員約40人の雇用は引き継ぐ。
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旅館HP
https://www.ginrinsou.com