井戸水に大腸菌 豪雨影響か
*ソース元にニュース画像あり*
http://www3.nhk.or.jp/lnews/hiroshima/20180808/4000001987.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を
今回の豪雨で断水が相次いだ呉市で、井戸水から相次いで大腸菌が
検出されていたことが市などへの取材で分かりました。
市は大腸菌と豪雨との関係は分からないとしていますが、専門家は
土砂の流入などが影響している可能性が高いと指摘していて、被害を受けた地域で
井戸水を飲む場合は検査をするよう呼びかけています。
今回の災害で一時7万8000世帯が断水した呉市は、井戸水の利用を希望する人が多かったことから、
先月10日から市民から提供を受けた470の井戸の水質について広島県環境保健協会に委託して調べました。
その結果、大腸菌が検出されたり、臭いなどがあったりして飲むことができない井戸は48.3%と
半数近くに上ったほか、基準値以上の細菌などが検出され、飲むためには
沸騰させる必要があるものが15.7%でした。
また、飲むことができると判断されたのが36%でした。
市によりますと、大腸菌などを含んだ井戸水を飲んだ場合、腹痛や下痢などを起こす可能性もあるため、
こうした井戸の持ち主には飲むのを避けるよう呼びかけています。
市は継続的な調査ではないため、今回の豪雨の影響がどの程度あるのか分からないとしていますが、
地下水に詳しい信州大学の藤縄克之特任教授は
「地下の環境では大腸菌は何年も生きられず、あまり移動もできないため、
今回の災害で土砂が流れ込んだり下水管が壊れたりしたことが影響している可能性は高い」
と話していて、検査をしない状態で井戸水を飲むのは避けた方が良いと指摘しています。
呉市天応地区に家族4人で暮らす西田隼人さん(36)は、敷地内の井戸水で生活用の水をまかなってきました。
ところが、豪雨のあとに水質検査を行ったところ、大腸菌が検出され、飲み水や料理に使うことができなくなりました。
大腸菌などを取り除くためには高価な機械が必要で、新たに水道管を設置するにも費用がかかることから、
西田さんは隣に住む義理の祖母の家から水道水を引いています。
この地区では、井戸の水で生活用水をまかなう家庭が西田さんの家以外にも複数あるということで
「家屋の被害だけでなく、生活に欠かせない水の被害の深刻さを知ってほしい」
と話し、井戸水への支援策も検討してほしいと訴えていました。
08/08 12:27