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タイ暫定政権 英に逃亡のインラック前首相 引き渡しを要求
2018年8月1日 5時57分
タイで続く軍主導の暫定政権のもと有罪判決を受け、国外に逃亡しているインラック前首相について、暫定政権は、イギリス政府に対し、引き渡しを要求したことを明らかにしました。
インラック前首相は、4年前のクーデター以降続く軍主導の暫定政権のもと、在任中の政策によって国に巨額の損失を与えたとして職務怠慢の罪で、有罪判決を受けましたが、去年8月、判決の直前に国外へ逃亡し、イギリスのロンドンを拠点に日本を含む世界各地を転々としながら、支援者などとの交流を続けています。
プラユット暫定首相は、31日、記者団に対し、「さまざまな担当部局が、インラック氏の引き渡しを求める手続きを完了させた」と述べ、イギリス政府に対し、インラック氏の引き渡しを要求したことを明らかにしました。
そのうえで、「あとは相手国次第だ」と述べ、インラック氏がタイへ引き渡されるかどうかは、イギリス政府の判断によるとの見方を示しました。
インラック氏は、兄で同じく国外逃亡中のタクシン元首相とともに軍主導の政治体制に対抗し、タイで最大の政治勢力タクシン派を率いてきました。
軍主導の暫定政権は、来年にも民政復帰に向けた総選挙を行うとしていますが、タクシン派は、依然として国を二分する勢力を維持しており、今後、インラック氏をめぐるイギリス政府の対応が注目されます。