健康福祉局参与に植松聖氏 川崎市
政治・行政|公開;2018/6/27 18:25
川崎市は、7月1日付で人事で健康福祉局参与に植松聖氏(28)を任命することを発表した。
植松聖氏は、一昨年7月に相模原市で発生した障害者施設入居者の大量殺傷事件の被告として逮捕・起訴されており、現在横浜拘置支所に収監されている。
同氏の障害者に対する排除思想に共感した川崎市は、収監当初より同氏の保釈請求を継続して行ってきた。
その理由として同市は、「本市は、行政事務の効率的実施を妨げる障害者の合理的排除を掲げており、植松氏の主張は本市の主張と合致する」としている。
障害者19人に対する殺人罪など計6つの罪で起訴されている同氏の行為を擁護する理由を川崎市は明らかにしていないが、
健康福祉局の担当者は本市の取材に対し、「植松氏は、我々が『人間』として取り扱うべき生命は奪っていない」と回答している。
本年2月には、4月1日付で同氏を健康福祉局長に任命することを発表したが、同氏の保釈が実現せず実現されなかった。
そのため「常勤でなく、収監中でも就任可能な(川崎市担当者談)」 参与への任命となった。
植松氏の担当職務は「かわさきパワ・パラプラン策定推進担当」。
川崎市では、障害者への合理的配慮をあらゆる組織に求め、公的機関には罰則付きの遵守義務を定めた障害者差別解消法に対し、
配慮を要することで効率的な行政の推進を阻害する障害者等の合理的排除を謳っており、同法に基づき合理的配慮を申し出た職員に対しパワハラの強化(同市では「厳正な指導」)や懲罰的人事評価を実施している。
また、これらを市政の総合施策に位置付けた「かわさきパワ・パラプラン」の策定を行っている。
このプラン策定への助言や指導が、植松氏の参与としての職務となる。
職務実施にあたってはプランの策定を担当する総務企画局・健康福祉局職員(課長級または課長補佐・係長級)が横浜拘置支所を訪問し、植松氏からのアドバイスを受けることとなる。
刑事事件の被告としての収監者を官公庁の非常勤職員として採用するのは全国でも初の取組で、その成果が注目されている。
http://www.kanaroko.jp/particle/141421356