2018.6.12 19:39
https://www.sankei.com/smp/west/news/180612/wst1806120091-s1.html
宗教法人高野山真言宗(総本山・金剛峯寺、和歌山県高野町)と二つの関連法人が、内規に反した高リスク金融商品の購入などで損害を受けたとして、前宗務総長の庄野光昭氏(75)と元財務部長に計約8億7千万円の損害賠償を求めた訴訟は12日、和歌山地裁(中山誠一裁判長)で、2人がそれぞれ1千万円を支払うことで和解が成立した。
宗務総長は同宗の執行機関である内局の実務トップ。庄野氏は平成25年まで務め、巨額の資産運用を内部で批判された。和解条項には、多大な財産的損失を与えたとして、2人が遺憾の意を表明することも盛り込まれた。
提訴は28年1月。訴状では、2人は高リスクの「仕組み債」を購入し約4億円の元本割れを生じさせた他、実績不明のコンサルタント会社に報酬を払うなどし、3法人に計8億7千万円の損害を与えたと主張していた。
今年4月、和歌山地裁が和解勧告案を提示していた。
添田隆昭宗務総長(71)は和解を受け、「今後は宗門の発展のため、被告側と手を合わせていきたい」とコメントした。