https://www.cnn.co.jp/m/usa/35120469.html
2018.06.07 Thu posted at 15:07 JST
ワシントン(CNN) キューバ駐在の米政府関係者を襲った「音響攻撃」に似た事案が中国で報告されたことを受け、米国務省は6日、複数の中国駐在職員を健康検査のために帰国させたと明らかにした。
国務省のナウアート報道官は、米政府職員や家族のうち希望者全員の検査を行う目的で中国南部・広州に医療チームを派遣したと発表。検査の結果、さらなる診察や包括的な診断のため、複数人を米国に帰国させるに至ったと説明した。
広州では今年初め、米政府職員が「異常な音響感と圧迫感」を訴えて体調を崩していた。この職員は軽度の脳損傷と診断されている。
広州の米総領事館は先月31日、この問題をめぐり改めて注意を喚起。一連の症状の原因については不明としつつも、事態を深刻に受け止めていると述べた。
中国の王毅(ワンイー)外相は5月、本件を調査していることを明らかにしたものの、音響の発生源はまだ発見できていないとしていた。
ポンペオ米国務長官は今月5日、米外交官らを襲った「原因不明」の健康被害への対応として、作業部会を結成すると発表。先月23日には広州の事案について、キューバの米政府関係者が2016年と17年に経験した音響関連の被害と酷似しているとの見方を示していた。
一連の事案では甲高い音が同時に発生していることが多いため、一部の当局者はこうした健康被害を「音響攻撃」などと呼んでいる。