http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20180521/0000872.html
福岡市中央卸売市場の唯一の青果卸売会社「福岡大同青果」で架空の取り引きが繰り返され、
元課長代理が、およそ2億5000万円を着服していたほか、元部長も会社におよそ8000万円の
損失を出していたことがわかりました。
「福岡大同青果」によりますと、30代の元課長代理が、野菜を仕入れたかのように偽って業者に代金を
支払う架空取り引きを繰り返し、支払った代金の一部を業者から受け取って着服していたことがわかりました。
業者側も代金の残りを受け取っていたということで、架空取り引きはことし2月までの8年間で100回あまりにのぼり、
元課長代理が着服した額はあわせておよそ2億5000万円にのぼるということです。
元課長代理は着服を認めた上で「ギャンブルに使った」と話しているということです。
このほか、大同青果では50代の元部長も実際の取り引きで出た損失を隠すため、4年間で数百回にわたる
架空取り引きで利益が出たかのように帳簿を偽装していましたが、手数料などの発生で結果的に、会社におよそ
8000万円の損失を出していたこともわかったということです。
大同青果は、2人をことし3月末に懲戒解雇にしていて、2人と架空取り引きを行っていた県内の業者に対し、
全額弁済を求める方針で、法的措置なども含め対応について協議中だということです。
市場の開設者の福岡市は、大同青果に営業許可を与えている農林水産省と協議の上、来月にも大同青果に
業務改善命令を出す方針です。
福岡大同青果は、「内部のチェックが足りていなかった。関係者にご迷惑をおかけし大変申し訳ない。
再発防止に取り組み信頼回復に努めたい」とコメントしています。
福岡市は「公正な取り引きを確保しなければならない市場で不正な取り引きが行われたことは遺憾だ。
再発防止に向けた改善命令などを行っていきたい」とコメントしています。