木々にうずもれた「かまたりさん」。地元でも、知る人ぞ知る存在だ=兵庫県香美町香住区
香住漁港(兵庫県香美町香住区)で取材中、漁師が「かまたりさん」と親しみを込めて呼ぶ神社を知った。名前の由来は「大化の改新」の立役者で、名門貴族藤原氏の祖でもある中臣鎌足(なかとみのかまたり)。香住に縁もゆかりもない1300年以上前の人物を、なぜ漁師が祭っているのだろうか。
通称「鎌足神社」と呼ばれる。港の東側の離れ島にあり、茂みの中に小さなほこらがひっそりと置かれている。
簡素なたたずまいに似合わない仰々しい名前。由緒によれば、大量発生したイルカが原因という。
その昔、漁場を荒らされて困り果てた漁師が、神仏にすがり、「イルカ退治にご利益がありそうな名前を」と考えた。浮かんだのが、645年の「乙巳(いっし)の変」。鎌足らが、対立する蘇我入鹿(そがのいるか)を討った史実から、入鹿とイルカをかけて祭ったと伝わる。
水族館のショーなど、市民にとっては愛らしいイメージのイルカだが、漁師にとっては天敵とされる。但馬漁業協同組合によると、香住の近海には今もイルカがおり、春になると好物のイカを求めて漁を妨げるという。
さすがに、神頼みするほどの被害は出ていないとのことだが、毎年4月には湯立て神事が執り行われ、豊漁や海上安全を祈願するそうだ。(小川 晶)
2018/3/25 09:38
神戸新聞NEXT
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201803/0011100061.shtml
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