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2018年2月3日 15:52 発信地:メキシコ
【2月3日 時事通信社】中南米歴訪中のティラーソン米国務長官が訪問に先立ち、反米左派マドゥロ大統領が独裁色を強めるベネズエラでのクーデターを期待するような発言をしたことに、中南米諸国が反発している。最初の訪問国メキシコにくぎを刺されるなど、いきなりつまずいた格好だ。
ティラーソン氏は1日、米テキサス州で行った講演の質疑応答で、「ベネズエラや中南米諸国の歴史をひもとくと、どうしようもない状態に、しばしば軍部が対処してきた」と指摘。マドゥロ氏について「キューバのビーチ沿いにすてきな農園を用意してくれる友人がいるに違いない。そこで良い人生を送ることができる」と冗談めかしながら亡命の可能性に言及した。
かつて米政府の後押しを受けた軍事政権の圧政に苦しめられた中南米は、ティラーソン氏の発言を冷ややかに受け止めた。
メキシコのビデガライ外相は2日のティラーソン氏との共同記者会見で「内部からであれ外部からであれ、ベネズエラの件で暴力を伴う決定にくみすることはない」と一刀両断。ブラジルのヌネス外相も「国家による暴力には絶対に反対する」と切り捨てた。(c)時事通信社