非公式再試験で大学教授停職処分
01月16日 18時48分
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024420811.html
山形市の東北芸術工科大学の教授が、単位を取れなかった学生のために非公式に再試験を行った上で、学生の単位を認めるよう大学に申請し、8か月の停職処分を受けていたことが分かりました。
教授は、「処分が重すぎる」などとして、大学に処分の取り消しなどを求める訴えを起こしています。
訴えを起こしているのは、東北芸術工科大学の61歳の男性教授です。
訴えによりますと、教授は、去年1月の試験で、単位を取れなかった当時4年生の男子学生に頼まれて非公式に再試験を行い、その後、「採点ミスをしていた」として、大学に、学生の単位を認めるよう申請しました。
教授は規則に違反したとして、去年4月に停職8か月の懲戒処分になり、「処分は重く、合理性に欠ける」などとして、大学に対し、処分を取り消した上で、停職中の給与や慰謝料など、およそ780万円を賠償するよう求めています。
教授は、当初、大学の処分は不当だとして労働審判を申し立てましたが、山形地方裁判所が「処分は有効」と判断したため、去年12月に訴えを起こしたということです。
教授は、大学の調査に対して事実関係を認めた上で、再試験を行った理由について「学生の人生にも関わり、ふびんに思ったから」と説明したということです。
訴えについて、東北芸術工科大学は「事実関係を確認しながら適切に対応していく」とコメントしています。