EV向け半導体開発へ 京都大発ベンチャー、デンソーと共同
1/4(木) 21:50配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180104-00000048-kyt-bus_all
京都大発の半導体開発ベンチャーであるFLOSFIA(京都市西京区)は4日、デンソーと共同で、電気自動車(EV)などの電動化車両向けに次世代半導体を開発すると発表した。デンソーや三菱重工業などから総額約8億円を調達したことも明らかにした。
開発するのは、コランダム構造酸化ガリウムと呼ばれる半導体材料。サファイアに似た結晶構造を持ち、電力制御系の半導体素子に用いると、従来のシリコン製素子に比べて電力変換に伴う損失を最大で90%程度、電力変換回路のコストを50%程度それぞれ削減することが期待できるという。
デンソーは、EVやハイブリッド車向けに、電池からモーター部に流す電流を調整する「パワーコントロールユニット(PCU)」を提供している。FLOSFIAとの協業を通じ、コランダム構造酸化ガリウム半導体を搭載した次世代PCUの製品化を目指す。
FLOSFIAは2011年、京都大の藤田静雄教授の研究成果を基に創業。これまでにも京都大系のベンチャー投資会社などの出資を受けており、今回の増資で資本調達額は22億6千万円に達した。