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1月5日 5時44分
東芝が今の経営難に陥る要因となり、去年3月に経営破綻したアメリカの原子力会社ウェスチングハウスは、インフラ事業などに投資するカナダの会社に買収されることになりました。
アメリカの原子力会社ウェスチングハウスは、東芝の子会社としてアメリカを拠点に原子炉の製造や原子力発電所の建設を行っていましたが、事業に行き詰まって去年3月、経営破綻しました。
その後、経営再建を目指して支援企業を探していましたが、インフラ事業などに投資するカナダの会社ブルックフィールド・ビジネス・パートナーズは4日、ウェスチングハウスを買収することで合意したと発表しました。
買収金額はおよそ46億ドル(およそ5200億円)で、アメリカの連邦破産裁判所などの承認を経て手続きが完了するということです。
ブルックフィールドは声明を出し、「ウェスチングハウスは業界のリーダーで、長期的な顧客基盤を確立している」として、原発の保守などのサービスで得られる安定した収益が魅力だとしています。
一方、ウェスチングハウスは「今回のプロセスは顧客や従業員のためになる」とコメントしています。
2006年に東芝が当時の為替レートで6000億円余りで買収したウェスチングハウスは、アメリカで4基の原発の建設を受注しましたが、建設コストの上昇などを受けて巨額の損失を抱えて経営破綻し、東芝が今の経営難に陥る要因となりました。