http://www.afpbb.com/articles/-/3152905?cx_position=38
2017年12月30日 9:00 発信地:ロンドン/英国
【12月30日 AFP】交際相手を探すためのイベント、いわゆるカップリングパーティーでの雰囲気をさらに盛り上げようと、英ロンドンのあるイベント主催者が、昔ながらのボードゲーム「スクラブル(Scrabble)」のルールにちょっとしたスパイスを加えた──。世界中にファンがいるこの人気ボードゲームを、エロチックな言葉のゲームに変えたのだ。
先ごろ開催されたスピードデートのイベント「ダーティー・スクラブル(Dirty Scrabble)」では、幅広い年齢層の独身者らが、ロンドン西部ハマースミス(Hammersmith)地区にあるこぢんまりとしたパブのラウンジに集まった。流行の音楽、薄暗い灯り、キャンドル、カクテル、そして際どいゲーム。ロマンスが花開くすべてが揃っていた。
スピードデートをみだらな言葉遊びと組み合わせるアイデアは、「思いつきのとっぴなイベント」を企画する会社「スマッジド・リップスティック(Smudged Lipstick)」の創立者、ジョーディ・シンクレア(Jordi Sinclair)氏が考案した。35歳のある女性参加者は、際どい言葉は会話をオープンにすると語った。
■「緊張がほぐれる」
スクラブルは最大限の集中力を必要とする忍耐の要るゲームだ。時間制限の中でめまぐるしく進行するスピードデートには似つかわしくないようにみえる。そこでシンクレア氏は、スクラブルのエロチック・バージョンのために、新たに最小限のルールを考案した。使えるコマの枚数を増やし、綴りは自由に変更可能とした。さらにゲーム参加者全員が恥の意識を捨てられることを願い「恥のあるところに喜びはない」という格言を掲げた。
「できるだけひわいになるよう工夫した。アルコールが1、2杯入ると、いっそう際どくなる」と同氏は言う。「クリエーティブに、みだらな新語をつくってもいい」
スピードデートの形式に忠実に、参加者はテーブルからテーブルへ、7分間のゲームごとに移動する。ボード上には、意図的にせよ偶然せよ、思わずニヤニヤとしてしまう単語がつながっていく。
ピンクのセーターを着た男性参加者のニールさん(40)は、「ひどい単語もいくつかあったね」と述べる。「だけど楽しいし、皆リラックスしてた。時にはおかしな言葉を使うことで笑ったり、緊張がほぐれたりする。垣根が取り払われる感じ」
デジタル時代となり意思疎通のすべが失われていると感じているというニールさん。だから「ダーティー・スクラブルのような会話を強いる」ものは何でも歓迎だと話した。
■「コンピューターで相手を探す暇などない」
スクラブル愛好家だという34歳女性のタマラさんは、オンライン・アプリ越しではなく、直接男性とやり取りできるこのイベントを好機とみて参加を決めた。花柄のドレス姿でイベントを楽しんだ彼女は、「相手が会話に値するかどうかを判断するのに、コンピューターの前でのんびり座っている暇はない」と語った。
ゲームボードの上で対戦相手が「射精」の俗語を意味する文字を並べた。タマラさんは即座に反応し、「ワォ、オーケー! ようやく盛り上がってきた」と笑い声を上げた。
他方で、参加者同士の間で会話が弾まないときにも「ダーティー・スクラブル」は気まずい沈黙を避ける助けになる。ひげを蓄えTシャツ姿のデーブさん(32)は「ちょっと上手くいかないときは、いくつかの言葉で遊んだり、別の質問を考えたりできる」と語った。
夜が更け、参加者らは再会を望む相手の名前をシンクレア氏にこっそりと伝えた。マッチの結果次第では「運命の相手」を探し続ける参加者もいるだろう。
しかし、ゲームの魔法がさっそく効いたのか、参加者の内の2人が集計を前に一緒に会場を後にした。「ダーティー・スクラブル」が2人に何らかのアイデアを与えたのかもしれない。(c)AFP/Edouard GUIHAIRE
2017年12月30日 9:00 発信地:ロンドン/英国
【12月30日 AFP】交際相手を探すためのイベント、いわゆるカップリングパーティーでの雰囲気をさらに盛り上げようと、英ロンドンのあるイベント主催者が、昔ながらのボードゲーム「スクラブル(Scrabble)」のルールにちょっとしたスパイスを加えた──。世界中にファンがいるこの人気ボードゲームを、エロチックな言葉のゲームに変えたのだ。
先ごろ開催されたスピードデートのイベント「ダーティー・スクラブル(Dirty Scrabble)」では、幅広い年齢層の独身者らが、ロンドン西部ハマースミス(Hammersmith)地区にあるこぢんまりとしたパブのラウンジに集まった。流行の音楽、薄暗い灯り、キャンドル、カクテル、そして際どいゲーム。ロマンスが花開くすべてが揃っていた。
スピードデートをみだらな言葉遊びと組み合わせるアイデアは、「思いつきのとっぴなイベント」を企画する会社「スマッジド・リップスティック(Smudged Lipstick)」の創立者、ジョーディ・シンクレア(Jordi Sinclair)氏が考案した。35歳のある女性参加者は、際どい言葉は会話をオープンにすると語った。
■「緊張がほぐれる」
スクラブルは最大限の集中力を必要とする忍耐の要るゲームだ。時間制限の中でめまぐるしく進行するスピードデートには似つかわしくないようにみえる。そこでシンクレア氏は、スクラブルのエロチック・バージョンのために、新たに最小限のルールを考案した。使えるコマの枚数を増やし、綴りは自由に変更可能とした。さらにゲーム参加者全員が恥の意識を捨てられることを願い「恥のあるところに喜びはない」という格言を掲げた。
「できるだけひわいになるよう工夫した。アルコールが1、2杯入ると、いっそう際どくなる」と同氏は言う。「クリエーティブに、みだらな新語をつくってもいい」
スピードデートの形式に忠実に、参加者はテーブルからテーブルへ、7分間のゲームごとに移動する。ボード上には、意図的にせよ偶然せよ、思わずニヤニヤとしてしまう単語がつながっていく。
ピンクのセーターを着た男性参加者のニールさん(40)は、「ひどい単語もいくつかあったね」と述べる。「だけど楽しいし、皆リラックスしてた。時にはおかしな言葉を使うことで笑ったり、緊張がほぐれたりする。垣根が取り払われる感じ」
デジタル時代となり意思疎通のすべが失われていると感じているというニールさん。だから「ダーティー・スクラブルのような会話を強いる」ものは何でも歓迎だと話した。
■「コンピューターで相手を探す暇などない」
スクラブル愛好家だという34歳女性のタマラさんは、オンライン・アプリ越しではなく、直接男性とやり取りできるこのイベントを好機とみて参加を決めた。花柄のドレス姿でイベントを楽しんだ彼女は、「相手が会話に値するかどうかを判断するのに、コンピューターの前でのんびり座っている暇はない」と語った。
ゲームボードの上で対戦相手が「射精」の俗語を意味する文字を並べた。タマラさんは即座に反応し、「ワォ、オーケー! ようやく盛り上がってきた」と笑い声を上げた。
他方で、参加者同士の間で会話が弾まないときにも「ダーティー・スクラブル」は気まずい沈黙を避ける助けになる。ひげを蓄えTシャツ姿のデーブさん(32)は「ちょっと上手くいかないときは、いくつかの言葉で遊んだり、別の質問を考えたりできる」と語った。
夜が更け、参加者らは再会を望む相手の名前をシンクレア氏にこっそりと伝えた。マッチの結果次第では「運命の相手」を探し続ける参加者もいるだろう。
しかし、ゲームの魔法がさっそく効いたのか、参加者の内の2人が集計を前に一緒に会場を後にした。「ダーティー・スクラブル」が2人に何らかのアイデアを与えたのかもしれない。(c)AFP/Edouard GUIHAIRE