神戸・メリケンパークで26日まで開催中の巨大ツリー観覧イベントについて、神戸大(神戸市灘区)の報道サークルが在学生対象のネット意識調査を始めた。阪神・淡路大震災で学生と教職員47人が亡くなった同大学。毎年1月に震災特集号の発行を続けてきた同サークルは「学生の大多数が震災後生まれとなった学内で、鎮魂をうたう催事がどのように捉えられているのか調べたい」としている。(上杉順子)
震災直後の1995年6月に設立された「神戸大学ニュースネット委員会」。毎年、約2カ月前から内容を練り、今回は1月16日に特集号を発行する。普段の新聞は学内で配布するが、同号は17日早朝の東遊園地でも一般向けに配る。
編集長を務める発達科学部3年の竹内涼さん(21)=大阪府豊中市=は今冬、メリケンパークに「世界一のクリスマスツリー」を目指す木が立てられ、開催趣旨の一つに「阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂」が挙げられていることを知り、違和感を持った。
「クリスマスツリーは本来、きらびやかで楽しいもの。企画を盛り上げるために『鎮魂』という言葉が安易に使われているのでは」。部員3人で話し合い、学生100人を目標にアンケートを取ることにした。
項目は「ツリーを見に行ったか」「被災地への鎮魂、復興と再生の象徴というコンセプトがあることを知っているか」など。阪神・淡路の犠牲者を追悼する「神戸ルミナリエ」についても「目的を知っているか」「それを引き継いでいくべきか」などを問う。
小学校高学年を西宮で過ごした竹内さんは学校で震災教育を受け、ルミナリエの目的を知っていたが、周囲にはデートや家族イベントで楽しむ人が多い。「新しい意味付けがされるのは悪くないが、成り立ちを知っているか、ツリーと併せて聞いてみたい」という。
20日からネット上でアンケートを始め、23日現在、約30人から回答が寄せられている。結果は特集号紙上と同サークルのホームページで発表する予定。竹内さんは「どういう結果が出るかは分からないが、きちんと分析して報じたい」と話す。
配信2017/12/25 13:55
神戸新聞NEXT
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201712/0010847334.shtml
震災直後の1995年6月に設立された「神戸大学ニュースネット委員会」。毎年、約2カ月前から内容を練り、今回は1月16日に特集号を発行する。普段の新聞は学内で配布するが、同号は17日早朝の東遊園地でも一般向けに配る。
編集長を務める発達科学部3年の竹内涼さん(21)=大阪府豊中市=は今冬、メリケンパークに「世界一のクリスマスツリー」を目指す木が立てられ、開催趣旨の一つに「阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂」が挙げられていることを知り、違和感を持った。
「クリスマスツリーは本来、きらびやかで楽しいもの。企画を盛り上げるために『鎮魂』という言葉が安易に使われているのでは」。部員3人で話し合い、学生100人を目標にアンケートを取ることにした。
項目は「ツリーを見に行ったか」「被災地への鎮魂、復興と再生の象徴というコンセプトがあることを知っているか」など。阪神・淡路の犠牲者を追悼する「神戸ルミナリエ」についても「目的を知っているか」「それを引き継いでいくべきか」などを問う。
小学校高学年を西宮で過ごした竹内さんは学校で震災教育を受け、ルミナリエの目的を知っていたが、周囲にはデートや家族イベントで楽しむ人が多い。「新しい意味付けがされるのは悪くないが、成り立ちを知っているか、ツリーと併せて聞いてみたい」という。
20日からネット上でアンケートを始め、23日現在、約30人から回答が寄せられている。結果は特集号紙上と同サークルのホームページで発表する予定。竹内さんは「どういう結果が出るかは分からないが、きちんと分析して報じたい」と話す。
配信2017/12/25 13:55
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https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201712/0010847334.shtml