https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171209-00000022-jij-soci
天皇陛下は2019年4月30日に退位するまで、恒例の地方訪問を含め多くの公務に
臨まれる見通しだ。
宮内庁幹部は「退位の日まで、全身全霊で象徴の務めを果たしていく日々が続くのだろう」
と話している。
同庁関係者によると、陛下は10年7月、皇居・御所で行われた宮内庁参与会議の場で、
「譲位を考えたい」と初めて退位に言及。当時は76歳で、「80歳までは天皇を務める」と話した。
周囲は摂政の設置や公務の負担軽減を勧めたが、陛下は一貫して拒否したという。
東日本大震災が起きた11年には、皇后さまと東北3県を含め7週連続で被災者を見舞い、
同年秋には気管支肺炎で入院。12年に心臓の冠動脈バイパス手術を受けた。
元側近は「心臓手術の後ぐらいから、象徴としての務めが将来困難になった場合、
どうあるべきか考えなければいけないと切実に悩まれているご様子だった」と話す。
陛下は今月23日に84歳の誕生日を迎え、一日中、皇居で誕生日の祝賀行事に臨む。
同日以降、年末年始を経て、18年は1月中旬の歌会始まで、毎年恒例の公務や
宮中祭祀(さいし)に追われる日々が続く。
両陛下は18年は、福島県南相馬市で6月に行われる全国植樹祭に出席。
これに合わせ、被災地訪問も検討されている。秋には福井県で国民体育大会、
高知県で全国豊かな海づくり大会にも出席する予定で、即位以来、毎年続けてきた
これらの「3大行幸啓」への臨席は最後となり、次の天皇、皇后である皇太子ご夫妻に
引き継ぐ見通し。
19年は全国植樹祭が愛知、国体は茨城、海づくり大会は秋田で行われる。