縄文期石製品に「人の顔」 木古内・幸連5遺跡で国内初出土
木古内町の幸連5遺跡で出土した、顔料で人の顔が描かれた石製品
11/30 05:00
https://www.hokkaido-np.co.jp/sp/article/148068
【木古内】道埋蔵文化財センターは29日、渡島管内木古内町の幸連(こうれん)5遺跡で、人の顔が描かれた縄文時代中期後半(約4300年前)の石製品が出土したと発表した。三角形の板状の石に目や眉などが黒色の顔料で描かれている。縄文時代の顔の絵は極めて珍しく、顔料で描かれ、また石製品に描かれている絵が見つかったのは全国で初めて。同センターは「縄文人の精神文化を探る貴重な資料」としている。
石製品は砂岩で、縄文時代の竪穴住居跡を覆っていた土から10月19日に出土した。一辺約12センチ、厚さ1・4センチ。砥石(といし)で整えたような跡があり、片面に石の形を顔の輪郭に見立てて眉や鼻、右目などが描かれている。顔料の成分は不明。眉と鼻はつながり、目には瞳がある。口の辺りにはひげ、または入れ墨のような表現が見られる。用途は不明だが、縄文人の精神文化に関わる物と考えられている。
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