巨大分子のコラーゲン(ゼラチン)を消化酵素で小さくアミノ酸に分解する。
分解し粒々になったアミノ酸を小腸上皮の柔突起から毛細血管に吸収する。
血管の血液で肝臓やら筋肉やらに運ばれ、めぐりめぐる。
多くの種類のタンパク質ではグリシン(アミノ酸の1種類)はわずかしか含まれていないが、
コラーゲンと呼ばれるものに多く(全体の3分の1くらい)にそのグリシンが含まれる。
コラーゲン(ゼラチン)というよりも、希少っぽい動物由来のアミノ酸のグリシンを摂取しろということだ。
希少っぽいと言っても、自分の体内で生合成できる非必須アミノ酸。
インド人のヒンズー教徒は野菜だけでも肌つや良く生きてゆけるから、腸内細菌が特別なんでしょう。
たんぱく質のミクロ構造は、お坊さんが手に持つ数珠のように
ちょうど20種類のアミノ酸の粒々が万単位でつながったヒモ状になってる。
ひも状の長い長い一本縄を意識に置くと一次構造、
数珠玉順序の短い規則配列のシマ模様に意識を置くと二次構造、
長い長い数珠糸がトグロ巻いて毛玉状態にこんがらがったベタベタ風船ガム状態を三次構造、
釣糸からむ
チューインガムが接着し数個重なった正月のカッチカチ鏡餅状態を四次構造と言う。
四次構造の硬質鏡餅状態がたんぱく質が機能発揮できる最小単位の1分子になる。
血液のヘモグロビンは4個のサブユニットが可変可動で結合したたんぱく質。
たんぱく質1分子が数万個の数珠玉でできている。たんぱく質が巨大というのはこの構造だから。
たんぱく質の一種であるコラーゲンも気が遠くなるほど長い数珠状になってる。
コラーゲンタンパク質のペプチド鎖を構成するアミノ酸は特殊な繰り返し順序になってて、
"―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" "―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" "―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―"
と、グリシンが3残基ごとに繰り返す数珠状構造になってる。
かえるの歌の繰り返し輪唱のように、ゲゲゲクワックワ、一次構造のひも状のこの繰り返し配列は、
コラーゲン様配列と呼ばれ、コラーゲンタンパク質の特徴である。
じゃあ、コラーゲンではなくグリシンを飲めばいいとなる。味の素社の発表でグリシン推奨1日3gだ。
しかし、グリシンには致死量がある。
省庁の資料でグリシンのラット致死量は3340mg/kgで、体重60キロの人がグリシン200.4g飲むと死んじゃう。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000024138.pdf コラーゲン、ゼラチンには致死量がないので、コラーゲン、ゼラチンを飲むのが安全だろう。
体内のコラーゲン不足の原因が実はビタミンC不足で、超高濃度ビタミンCでコラーゲンが増えることが多い。
だから、万人がコラーゲン、ゼラチンだけ多くとれば、肌が良くなるというわけでもない。
Amazon楽天ヤフーでアスコルビン酸1kgという名前で売ってる。オブラートで飲もう。
人体は複雑でグリシンやビタミンCだけではなく、ほかにも様々な種類のボトルネックはある。
あい