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11月20日 6時30分
ミャンマーの少数派のロヒンギャの人たちが戦闘の影響で隣国バングラデシュへの避難を余儀なくされている問題について、ミャンマー政府の担当閣僚がNHKの単独インタビューに応じ、元の場所に以前よりもインフラなどが整った状態で村を再建し、ロヒンギャの人たちに定住してもらうなど、帰還に向けた準備を進めていることを初めて明らかにしました。
ミャンマー西部ラカイン州では、少数派のイスラム教徒、ロヒンギャの武装勢力と政府の治安部隊の戦闘が起き、国連の推計で61万人を超えるロヒンギャの人たちが隣国バングラデシュへの避難を余儀なくされています。
この問題について、ミャンマーとバングラデシュの両政府は、大勢の避難民をどのように帰還させるのかなどについて話し合いを続けています。
これについて、避難民の生活再建を担当するミャンマーのウィン・ミャ・エー社会福祉救済復興相は、NHKの単独インタビューで、バングラデシュとの交渉がまとまりしだい、国境近くの2か所に設けるチェックポイントで避難民の審査を行ったうえで、数か月以内に元の村に戻ってもらうとする計画を明らかにしました。
また、戦闘などで破壊された村を国連のガイドラインにのっとって以前よりも道路や電気など、インフラが整った状態で再建し、ロヒンギャの人たちに定住してもらうとしています。
ロヒンギャの帰還に向けた具体策が明らかになったのはこれが初めてで、ウィン・ミャ・エー氏は「ミャンマーに住んでいた人であれば、すべての人の帰還を歓迎する」と述べました。
一方で、治安部隊がロヒンギャの人たちを迫害したのではないかという国際社会からの批判については、「住民を意図的に追い出したのではない」と反論し、従来からのミャンマー政府の主張を繰り返すにとどまりました。