アフガン ケシ栽培過去最大 タリバンの活発化懸念
11月16日 5時41分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171116/k10011225221000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_013
アフガニスタンで、反政府武装勢力タリバンの資金源とされているケシの栽培面積とアヘンの生産量が過去最大となったことが国連などの調査でわかり、タリバンを活発化させかねないと懸念されています。
国連の薬物犯罪事務所とアフガニスタン政府は15日、首都カブールで記者会見し、アフガニスタンで栽培されている麻薬のアヘンの原料、ケシについての年次報告を発表しました。
それによりますと、ことし、ケシの栽培面積は推計で32万8000ヘクタールと去年より63%増加したほか、
アヘンの生産量も推計で9000トンと去年より87%も増加し、いずれも1994年に統計を取り始めて以来、最大となりました。
栽培面積が特に増えたのは、南部のヘルマンド州やカンダハル州など、反政府武装勢力タリバンの影響力が強く治安が悪化している地域で、収穫されたケシはタリバンの資金源になっていると指摘されています。
国連は、こうした地域では政府の監視が及ばないうえ、太陽光パネルを利用した水利ポンプが導入されたことで生産性が高まっていると指摘しています。
こうした状況について国連では、「アフガニスタンを不安定化させ、テログループを資金的に助長させるおそれがある」として、タリバンを活発化させかねないと懸念を示しています。