麻生太郎副総理兼財務相は7日の閣議後の記者会見で、トランプ米大統領が首脳会談で対日貿易赤字の是正を求めたことについて、「貿易赤字があるのは事実。ただ、(是正を)FTA(自由貿易協定)でやることはしない」と述べ、米国とのFTA交渉入りに否定的な考えを示した。
麻生氏は、対日赤字の規模について「アメリカの対外貿易赤字の約9%。1980年代の53%が日本だったころとは全然違う」と強調。「どう是正していくかは、経済対話で今後やっていくという話になった。いろんな方向があるので考えていきたい」と語った。
トランプ氏が米国の防衛装備品の購入を求めたことについては、「北朝鮮からの脅威は現実としてある。現況で対応できるかは、はなはだ疑問な点があり、日本の安全保障にとっては大きな意義がある」と理解を示した。
トランプ氏は6日にあった日本の企業幹部との会合で「日本との貿易は公平でなく、開かれていない。両国に公平な貿易協定を考えることができる」とし、日本との通商交渉に意欲を示していた。
配信2017年11月7日11時43分
朝日新聞デジタル
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