北陸電力は燃料費の増加などで今年度の経常損益が過去最大の赤字に陥る見通しを示したうえで、来年4月から一部の電気料金を38年ぶりに引き上げると発表しました。
北陸電力が30日に発表した今年度の業績予想によりますと、期間中のもうけを示す経常損益は、およそ80億円の赤字になる見通しです。
これは石川県と福井県にある石炭火力発電所が4か月程度の定期点検に入り、燃料費が高い石油による発電が増えたことや、老朽化した発電所の修繕費などが増加しているためだということで、赤字の額は過去最大だった昨年度の32億円をさらに大きく上回っています。
このため、北陸電力はオール電化の住宅や大規模工場など、全体の20%程度にあたる、およそ45万戸の利用者を対象に、来年4月から電気料金を引き上げると発表しました。
北陸電力が電気料金を引き上げるのは、第2次オイルショックの影響があった昭和55年以来38年ぶりだということです。
会見で金井豊社長は「値上げ幅などはこれから検討していくが、可能なかぎり抑えたい。利用者には多大なご迷惑をおかけし申し訳ない」と述べました。
配信10月30日 18時38分
NHK NEWS WEB
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