大阪府和泉市の知的障害者支援施設で今年7月、入所していた男性(54)が内臓などに損傷を負って救急搬送され、今月9日に死亡したことが13日、関係者への取材で分かった。大阪府警は事件と事故の両面で捜査している。
和泉市や関係者らによると、男性は7月4日、脱水症状などが疑われたため地元の医療機関を受診したところ、首がぐらぐらして定まらず、腹部の膨張などの症状が見られた。
このため同日に府内の別の病院に搬送され、改めて診断した結果、膵(すい)臓(ぞう)を損傷し、肋(ろっ)骨(こつ)を折る重傷を負っていたことが判明した。
手術を受け、いったんは快方に向かったが、その後容体が急変し、今月9日に死亡した。
捜査関係者によると、司法解剖でも死因は不詳とされた。
男性は知的障害があり、普段は車いすを使用。施設では他の入所者2人と同じ部屋で生活していた。
施設側は和泉市などの聞き取りに対して「床などに横たわっているときに他の入所者に腹を踏まれたり、自ら転倒したりした可能性がある」と報告した。
運営する社会福祉法人は、施設職員らへの聞き取りなどを行ったが、職員による男性への加害行為は確認されなかったとしている。
法人の幹部は産経新聞の取材に対し「入所者が死亡したのは事実。経緯を検証した結果、職員による虐待などの事実は確認されなかった」と説明した。
配信2017.10.14 06:00更新
産経WEST
http://www.sankei.com/west/news/171014/wst1710140012-n1.html