http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170924/k10011154521000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_016
初めて航空機を利用して北方領土への墓参を行ったあと、悪天候のため現地に宿泊していた訪問団が24日午後、チャーター機で北海道の中標津空港に戻りました。
この墓参はことし4月の日ロ首脳会談の合意を受けて実現したもので、北方領土の元島民や政府関係者らおよそ70人が、23日初めて航空機を利用して、国後島と択捉島を訪れ、墓参りをしました。このあと訪問団は帰路につくため、チャーター機で択捉島から国後島に向かいましたが現地の天候が悪化して着陸できず一行は急きょ日帰りの予定を変更して、国後島とロシア極東のサハリンの中心都市ユジノサハリンスクに分かれて、それぞれ宿泊していました。
訪問団は現地の天候が回復したことから、24日正午ごろ、ユジノサハリンスクを出発し、国後島を経由して、午後3時半すぎ、北海道の中標津空港に戻りました。
航空機を初めて利用した北方領土への墓参を終えた訪問団の団長で択捉島出身の岩崎忠明さん(83)は記者会見で「6月にチャレンジしたときは不成功で、今回はなんとかという気持ちでしたが、天候は味方しなかった。択捉島と国後島には空港設備に格差があり、今後も航空機による墓参が実現できるよう各省庁に要請していきたい」と話していました。
訪問団の副団長を務めた坂上範夫さんは記者会見で「飛行機から島影が見えると、4島を返してほしいと強く思った。飛行機だから参加した人もいて結果的にはいろいろあったが、今後も続けてほしい」と話していました。
択捉島出身の西川末春さん(82)は「急きょ泊まりになるとは思っていなかったので毎日飲む薬なども持って行きませんでした。墓参りができたのはよかったですが、待ち時間が長かったので疲れました」と話していました。
同じく択捉島出身の天野瑠美子さん(76)は「正直疲れました。船のほうがゆっくり行けると感じました。お参りの時間が短かったのでもう少しゆっくりできるとよかったです」と話していました。
また、国後島出身の山木秀夫さん(85)は「天気のことはしかたないです。無事にお参りができてよかったです。飛行機は速いのでやはりいいなと思いました。来年以降もぜひ続けてほしい」と話していました。
同行した中根外務副大臣は「悪天候とはいえ結果として一泊したことは残念だが、元島民の身体的負担を軽減する墓参を切り開いたという観点で有意義だった。今回の経験を糧によりよい墓参の実現に向けて取り組んでいきたい」と述べ、ロシア側と協議して来年以降も航空機による墓参を継続したいという考えを示しました。
9月24日 18時26分
初めて航空機を利用して北方領土への墓参を行ったあと、悪天候のため現地に宿泊していた訪問団が24日午後、チャーター機で北海道の中標津空港に戻りました。
この墓参はことし4月の日ロ首脳会談の合意を受けて実現したもので、北方領土の元島民や政府関係者らおよそ70人が、23日初めて航空機を利用して、国後島と択捉島を訪れ、墓参りをしました。このあと訪問団は帰路につくため、チャーター機で択捉島から国後島に向かいましたが現地の天候が悪化して着陸できず一行は急きょ日帰りの予定を変更して、国後島とロシア極東のサハリンの中心都市ユジノサハリンスクに分かれて、それぞれ宿泊していました。
訪問団は現地の天候が回復したことから、24日正午ごろ、ユジノサハリンスクを出発し、国後島を経由して、午後3時半すぎ、北海道の中標津空港に戻りました。
航空機を初めて利用した北方領土への墓参を終えた訪問団の団長で択捉島出身の岩崎忠明さん(83)は記者会見で「6月にチャレンジしたときは不成功で、今回はなんとかという気持ちでしたが、天候は味方しなかった。択捉島と国後島には空港設備に格差があり、今後も航空機による墓参が実現できるよう各省庁に要請していきたい」と話していました。
訪問団の副団長を務めた坂上範夫さんは記者会見で「飛行機から島影が見えると、4島を返してほしいと強く思った。飛行機だから参加した人もいて結果的にはいろいろあったが、今後も続けてほしい」と話していました。
択捉島出身の西川末春さん(82)は「急きょ泊まりになるとは思っていなかったので毎日飲む薬なども持って行きませんでした。墓参りができたのはよかったですが、待ち時間が長かったので疲れました」と話していました。
同じく択捉島出身の天野瑠美子さん(76)は「正直疲れました。船のほうがゆっくり行けると感じました。お参りの時間が短かったのでもう少しゆっくりできるとよかったです」と話していました。
また、国後島出身の山木秀夫さん(85)は「天気のことはしかたないです。無事にお参りができてよかったです。飛行機は速いのでやはりいいなと思いました。来年以降もぜひ続けてほしい」と話していました。
同行した中根外務副大臣は「悪天候とはいえ結果として一泊したことは残念だが、元島民の身体的負担を軽減する墓参を切り開いたという観点で有意義だった。今回の経験を糧によりよい墓参の実現に向けて取り組んでいきたい」と述べ、ロシア側と協議して来年以降も航空機による墓参を継続したいという考えを示しました。
9月24日 18時26分