http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170908/k10011132281000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_007
北朝鮮は建国記念日を9日に控え、先の6回目の核実験をキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の業績としてたたえて、祝賀ムードを高めています。各国は北朝鮮が節目の日に合わせて、さらなる挑発に踏み切る可能性もあるとして警戒を強めています。
北朝鮮は9日に69回目の建国記念日を迎え、国営の朝鮮中央テレビは「ICBM=大陸間弾道ミサイルに搭載する水爆の実験」と称して強行した6回目の核実験を、6日に10万人が参加して祝ったとする大会のもようを8日も繰り返し放送しているほか、ほかの国営メディアも、核実験の祝賀行事が各地で開催されたと伝えています。
ピョンヤンでは、毎年、建国記念日を祝う「中央報告大会」が開かれ、去年は前日に開催されたことから、ことしも指導部メンバーが出席して大会が開催された可能性があります。
北朝鮮は建国記念日に合わせて6回目の核実験をキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の業績としてたたえて、祝賀ムードを一層高めるとともに、みずからを「ICBMと水爆の保有国」と強調して、アメリカへの対決姿勢を強めていくと見られます。
一方、アメリカや韓国は、北朝鮮が節目の日にさらなる挑発に踏み切る可能性もあるとして警戒を強めており、韓国軍は朝鮮半島周辺の海域で、護衛艦や哨戒艦のほか戦闘機も参加して海上を封鎖するなどの訓練を行って、北朝鮮へのけん制を続けています。
官房長官 警戒監視に万全尽くす
菅官房長官は午後の記者会見で、北朝鮮が9日に69回目の建国記念日を迎え、弾道ミサイルを発射するのではないかなどといった指摘が出ていることに関連し、「政府とすれば、常日頃から国民の命と財産、平和な暮らしを守るため万全の態勢をとっている」と述べ、警戒監視に万全を尽くす考えを示しました。
そのうえで菅官房長官は、記者団が発射した場合の政府の対応を質問したのに対し、「仮定の質問に答えるのは控えるが、いずれにせよ国際法や国連の安保理決議に違反することには厳しく抗議する。当然のことだ」と述べました。
9月8日 18時18分