9/3(日) 8:36配信
埼玉県川口市内の市立中学校に通う中学3年の男子生徒(14)が、サッカー部で1年時からいじめを受けて不登校になり、今年2月に同市教委が同市で初となる「いじめ問題調査委員会(第三者委)」を設置していたことがわかった。生徒の母親(49)が学校や市教委に相談したものの、当初「いじめの重大事態」と認めず、設置が遅れた。報告書は今月以降にまとめる方向という。
母親によると、生徒は中学入学直後にサッカー部で、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のグループから外されたほか、「死ね」などと書き込まれた。練習中に後ろからえり首をつかまれて倒されたり、部の顧問から頭をたたかれたりしたという。
生徒は昨年5月に1週間休んだほか、9月中旬から不登校となり自傷行為もあったという。母親は学校や市教委に相談し、第三者委も設置された。だが、3年生になった今年4月から再び学校に通学したものの、母親が5月ごろ、生徒のシューズの裏側にペンで「うざ しね」と書かれているのを見つけた。
第三者委はこれまで12回開かれた。母親の再三の求めで4月に出た「進捗(しんちょく)状況」の報告書では、7項目のいじめ行為について、5項目を「いじめと認定できない」とされていたという。
母親は事実誤認があるなどとして、同委での発言を求めている。「いじめをなくすためにも、学校や市教委は真摯(しんし)に向き合ってほしい」と話す。
学校側は「当初はいじめとの認識がなく対応が遅れたが、今はいじめとして認識している」と説明。市教委は「学校の対応に不手際があったが、一つ一つ解決している」と話した。【鴇沢哲雄】
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