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【8月16日 時事通信社】イスラエルによる境界封鎖で「天井のない監獄」と呼ばれるパレスチナ自治区ガザで12〜14日、高い失業率に苦しむ若者の起業を支援し経済的自立を促すため、日本人の若者らが主催するビジネスコンテストが行われた。ガザで処理が問題となっている生ごみからバイオガスと液体肥料を生成する装置を開発したチームが優勝し、賞金50万円が贈られることになった。
今年で2回目となるコンテストを主催したのは、民間企業や国連職員、学生ら約20人で構成するNPO「ジャパン・ガザ・イノベーション・チャレンジ」。80通の応募の中から書類選考と予選を通過した6チームが14日の決勝に臨んだ。
優勝チーム「エコホーム」のリーダーで、大学で機械工学を専攻するイブラヒム・サバハさん(22)は6年前、ガザでごみの埋め立て地が不足し、深刻な社会問題となっていることに着目。独自の家庭用生ごみ処理機の開発に取り組み、イスラエルで1台約900ドル(約10万円)で販売されている処理機を150ドル程度で販売できるよう試行錯誤を重ねた。
1トンの生ごみから、調理用の燃料として利用可能な30キロのガスを生成できるという。サバハさんは賞金について「さらに改良を加えるための試作品づくりに使いたい」と語った。審査員の1人、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田明宏保健局長は「ガザの状況に合った社会的影響度の高い装置だ」と評価した。(c)時事通信社
2017/08/16 10:00(日本)