2017.8.7 13:12
【マニラ=杉本康士】東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会合出席のためフィリピンを訪問中の河野太郎外相は、得意の英語で会談をこなしている。7日のティラーソン米国務長官との会談や日米豪外相会議でも通訳を介さず直接やりとりした。
日米豪外相会議は、オーストラリアのビッショップ外相が河野氏の肩に手を置きながらティラーソン氏に語りかけるなど、打ち解けた雰囲気で進んだ。同席者は「個人的な関係構築の上でも議論の意思疎通の深さでも大きな意味があった」と振り返る。ティラーソン氏との会談は約10分間のやり取りだったが、通訳を介さないため「実質的には20分間の会談だった」(日米外交筋)との評価もある。
河野氏は高校時代から米国に留学し、米ジョージタウン大を卒業した。外務省幹部は「私よりも英語がうまい。外務省内で評価が高い斎木昭隆前事務次官、鶴岡公二駐英大使に匹敵する」とべた褒めする。
ただ、公式の政府間会談では正確さを期すため、首相や外相は日本語で話すのが通例だ。河野氏が前例となり、政府要人が中途半端な英語で会談に臨む懸念もあり、外務省内でも河野氏の「英語外交」に関しては賛否が分かれている。
http://www.sankei.com/smp/politics/news/170807/plt1708070030-s1.html