0001ばーど ★
2017/08/07(月) 09:54:21.72ID:CAP_USER9■6年間でほぼ倍増
大阪の難波駅と関西空港駅を結ぶ南海電鉄の特急「ラピート」が、利用者を増やしています。2015年度から2016年度への1年間で乗車人員は22%増加。収入も13%アップしています。
1994年、関西空港の開港とともに運行を開始した南海電鉄の特急「ラピート」(1995年4月、恵 知仁撮影)
特急「ラピート」は1994(平成6)年、関西空港の開港とともにデビューしました。車両は専用の50000系電車を使用。難波〜関西空港間ノンストップ(当時)の「ラピートα」と、途中の主要駅にも停車する「ラピートβ」の2種類が設定されました。
運行開始当初は先頭車両の“鉄仮面”のような形状などが話題になりましたが、しばらくして利用は低迷。「ラピートα」の停車駅を増やす、特定の区間が特急料金100円で乗れるようにするなど、利用者を増やす試みが続けられた時期もありました。
しかしここ近年、利用者数が増加傾向にあります。2010年度は179万7000人でしたが、以降増加に転じ2012年度は200万人台に。2016年度は過去最高の344万9000人を記録しました。現在まででもっとも少ない2003(平成15)年度の165万人と比較すると、2倍以上に増加しています。
「ラピート」の利用者が増加していることにはどのような背景があるのでしょうか。南海電鉄の広報担当に聞きました。
難波発着に「強み」 航空機内の取り組みも奏功
――「ラピート」の利用者が増加した背景は?
関西空港の利用者が増えたことが直接の要因と思います。ビザの発給要件緩和や関西空港を発着するLCC(格安航空会社)便の就航が増えたことなどで訪日外国人が増加。これが「ラピート」の利用者増加につながっていると思います。
東アジアの方の利用が多く、特に韓国人が多い傾向です。2015年度に行ったアンケート調査では、南海の関西空港駅を利用するお客さまのうち29%が外国人の方でした。定期券で利用している方を除くと、39%が外国人のお客さまです。
特急「ラピート」乗車人員の推移。南海電鉄「ハンドブック南海」から作成(乗りものニュース編集部作成)
――外国人向けには何か働きかけを行っているのでしょうか?
当社のインバウンド事業部が、海外の旅行博に出展したり、現地旅行代理店に営業をかけたりしています。また、LCCのPeach国際線機内では「ラピート」のきっぷ販売もしており、これらの取り組みは一定の効果を上げていると思います。
――関空アクセス特急としてJR西日本の「はるか」も挙げられますが、「ラピート」の強みは?
「はるか」は、ライバルというよりは、利用目的別にすみ分けがなされていると思っております。この両者の違いが、すなわちそれぞれの強みになっているかと。たとえば「はるか」は、新大阪駅や京都駅などへ直通運行されています。
一方「ラピート」は、難波まではやく行けます。しかも安価です。ミナミで買い物をして関西空港へ向かう、という方々に選んでいただいていると思います。
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現在「ラピート」は、1日64本(土休日66本)が運行中。「ラピート」の利用者が増えるのと並行して、南海・JR関西空港駅の利用者も2010年以降、増加が続いています。国土交通省近畿運輸局の統計によると、南海の1日あたりの2016年度の利用者は2万9515人(自動改札機の通過人数)で、JRの3万961人(同)に迫る勢いです。
関西空港アクセス交通の1日あたりの利用者数推移。国土交通省近畿運輸局の統計から作成(乗りものニュース編集部作成)
配信 2017.08.07
乗り物ニュース
https://trafficnews.jp/post/78003/