米国のメリーランド州立交通局(Maryland Transit Administration)からボルチモア地下鉄向けの車両78両と信号システムを受注した。
いずれも納入後30年にわたり、年平均で約13万kmの車両運用が可能とする。受注総額は約450億円。
受注した車両はステンレス合金製。保守性に配慮しながら軽量化し、エネルギー消費量の削減を図った。
座席数は76、乗車定員は196人で、最小2両編成で運行される。
床の構造は北米の鉄道車両燃焼規格(NFPA)130に適合し、30分間以上の耐火性を保証する。全てが動力車でIGBTインバーターを搭載。
先頭部分はファイバーグラス製で、LED照明を採用しているという。最初の車両は、2021年から運行される予定だ。
内装と座席配置、車内機器の配置、暖房、照明システムは、「Americans with Disabilities Act」(障がいを持つアメリカ人法)の利便性・移動性に対する要件を満たす。
運転台には、地上・車両間の通信システムやWi-Fi接続、統合監視システムなどを備える。
一方の信号システムは、CBTC(Communication Based Train Control)と呼ばれるタイプ。
IEEE1474として規格化された都市交通向けの列車制御システムで、今回、メリーランド州交通局の既設の約25kmに導入される。
Hitachi Ansaldo Baltimore Rail Partners社は、鉄道車両メーカーのHitachi Rail Italy社と、鉄道信号システムを手掛けるイタリアAnsald STS社により設立された。
Hitachi Rail Italy社の米国事業会社であるHitachi Rail USA社は、マイアミ工場においてマイアミ・デイド交通向けに車両を製造している。
今回受注した車両についても、マイアミ工場で製造する予定だ。
一方のAnsald STS社は北米でも信号システムを提供しており、その中でも今回が最大規模の受注という。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/072808573/
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27HYH_X20C17A7TJ1000/
図:納入車両のイメージ
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