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先月6月末、アメリカ合衆国カリフォルニア州北部のラッセン郡の森で、絶滅に瀕しているハイイロオオカミの家族が発見されたというニュースが話題になっている。
その決め手となったのは、追跡カメラがとらえた生後数か月のオオカミの子の姿だ。同州の野生動物管理局が一組のペアを発見し調査をすすめたところ、愛らしいウルフベビーたちの姿が記録できたのだ。
1920年以降、アメリカ国内においてほとんど姿が見られなかったオオカミが、野生で繁殖しているという事実に現地の専門家たちも大興奮。まさかオオカミの群れがこんなところにいるとは!と、驚きを隠せない状態だ。
ハンティングや生息地を追われたことが原因で、アメリカ国内ではほぼ見られなくなったハイイロオオカミ。現在は、1973年にできた絶滅危惧種保存の法律によって少しずつ増加傾向にあるというが、まだその数は少ない。
だが2016年の夏、そんな状況にあるハイイロオオカミのペアが森の中の追跡カメラに写りこんだ。思いがけない朗報に野生動物の学者たちは大喜び!なぜなら野生のハイイロオオカミの群れは1920年代以降、米国内でも存在がほぼ確認できなかったからだ。
そして当時の学者たちは、その翌年にさらに喜ばしい発見があることは夢にも思わなかったようだ。
今年の5月、同州魚類野生動物保護局に属する生物学者のディアナ・クリフォードが、そのペアのメスを一時的に捕獲、追跡装置付きの首輪をつけて解放した。
獣医師でもあるクリフォードは、その際行ったメスの身体検査で彼女が春頃に出産していることに気づき、翌日、森の中で幼いオオカミの小さな足跡を発見した。
それからわずか数日後、その森のカメラに、オオカミの一家や子どもたち3匹の姿が記録されていることが判明。それこそが学者たちが探していた野生のオオカミのあるべき姿だったのだ。