EU=ヨーロッパ連合は、水俣病の原因となった水銀を使った製品の製造や取り引きなどを国際的に規制する「水俣条約」を批准することを決め、条約の発効に向けた弾みとなることが期待されています。
「水俣条約」は、水俣病の原因となった水銀による健康被害や環境汚染を防ぐため日本が主導して4年前、熊本県で開かれた国連の会議で採択されたもので、
一定量以上の水銀を使った製品の製造や輸出入などを国際的に規制することを定めています。
EUは11日の会合で水俣条約を批准することを決め、議長国マルタのエレーラ環境相が「水銀汚染を食い止めるための大きな一歩となる」とする声明を発表して意義を強調しました。
EUは今月18日に国連に批准書を提出し、手続きが完了する見込みです。
水俣条約は50の国が批准すれば発効することになっていて、これまでに日本を含めた43か国が批准しています。
EUとして条約を批准すれば、これに続いて加盟する28か国のうち少なくとも26か国が批准する見通しになっているということで、水俣条約の発効に向けた大きな弾みとなることが期待されています。
配信 5月12日 5時31分
NHK NEWS WEB
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